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第280話「デニス・ブレイン生誕100周年/衛兵交代」
 ロンドン観光とくれば、なんたってバッキンガム宮殿に通ずるマル(大通り)を騎馬兵やら軍楽隊が華やかに行進する衛兵交代。

 ギル・シングルトンさんが2007年に出版した英国空軍音楽隊の写真集『ミュージック・イン・ブルー』の53頁に1943年4月1日、英国空軍創設25周年の日に、セント・ジェームズ・パーク近くのウェリントン兵舎からバッキンガム宮殿に向かう英国空軍中央音楽隊の写真が掲載されています。

 そこにはのちにフィルハーモニアで同僚となるトランペットで大男のハロルド・ジャクソンがコルネットを吹いている姿は、ばっちり写っているのですが、デニス・ブレインは前を歩くトロンボーン奏者の行進用譜ばさみに顔が隠れており、目を凝らさないと判りません。でもあの特徴のある「こめかみ」は間違いなくデニス・ブレインです!

 軍楽隊のデニス・ブレインの貴重なひとこまです。  
2021年6月6日 22時12分

第279話「デニス・ブレイン生誕100周年/水上の音楽」

 デニス・ブレイン生誕100周年を記念して、ギル・シングルトンさんと英国空軍(RAF)音楽サービスのご好意によりダウンロード・ページに英国空軍交響楽団による「水上の音楽」を追加しました。
 
2021年5月9日 13時33分

第278話「デニス・ブレイン生誕100周年/ピーターと狼」
 「ピーターと狼」の語り。独エレクトローラ盤はロミー・シュナイダー、日本盤は坂本九、英国盤はピーター・ユスチノフ。

 ユスチノフは同じEMIのマルケヴィッチ&パリ管ではフランス語で語りました。1997年には同じフィルハーモニア(指揮 Philip Ellis)でもう一度語ってます。
ロミー・シュナイダーの過去記事はこちら
2021年05月05日 21時55分

第277話「デニス・ブレイン生誕100周年/お得意のロッシーニ」
Columbia 33SX1006
 左が英国盤 Columbia 33SX1006、右が 仏Pathé Marconi盤 Columbia SAFX118

 アルチェオ・ガリエラお得意のロッシーニ序曲集。英国盤が セミラーミデ、ブルスキーノ氏、シンデレラ、アルジェのイタリア女、絹のはしご、ウィリアム・テルの6曲、1953年1月録音。デニス・ブレインが沸き立つようなスイス軍隊の行進のファンファーレを吹きます。フランス盤は1959年5月のステレオ再録音でジョン・ハントのディスコグラフィーでは未発売とされていたものです。
2021年04月29日 11時34分

第276話「デニス・ブレイン生誕100周年/ドイツ楽旅(1952年)」
 英国空軍中央音楽隊(RAF)在籍当時からデニス・ブレインは幾度となくドイツを訪れましたが、これは1952年4月20日、ひとりシュトゥットガルトの南ドイツ放送局(SDR)を訪れ録音したもの。音質は良く一瞬ステレオ録音かと思う程。途中で咳が入るので観客を入れたスタジオ録音と思われます。

 オーケストラは、シュトゥットガルト放送交響楽団と表示されていますが、恐らく当時は南ドイツ放送交響楽団の名称で指揮は初代首席指揮者のハンス・ミュラー=クライ。

 ブレインは、前日の4月19日、ロンドンのアビー・ロード・第3スタジオで「ヴィラネル」を録音。これはアレキサンダーによる初録音とされています。

 まさに東奔西走でした。
指揮者のハンス・ミュラー=クライさん、画像の少ない方ですね。(→こちら)
2021年4月24日 7時53分

第275話「デニス・ブレイン生誕100周年/ローマの松」
 参考音源です。アルチェオ・ガリエラの「ローマの松」は1957年1月22日録音ですが何故かジョン・ハントのフィルハーモニア完全ディスコグラフィーに記載がありません。LPレコード Columbia 33CX 1663(モノラル)とColumbia SAX 2303(ステレオ)、後の廉価盤 EMI CFP 120 はいずれも日本で未発売。2008年に英国の Medici Arts より珍しくガリエラのアルバム(MM022-2)の1曲としてCD化されましたが、現在は売切れのようです。

 ガリエラの1957年1月録音には、これらラテン系音楽に加えて「ドン・ファン」と「ジークフリート牧歌」という重要アイテムがあります。しかも竹内貴久雄さんのアルチェオ・ガリエラ ディスコグラフィーによりますとステレオ盤(Angel S 35784)があるとのこと。いつか聞いてみたいものです。
ガリエラの過去記事はこちら
2021年04月17日 9時42分

第274話「デニス・ブレイン生誕100周年/デニス・ブレインへのオマージュ」
 2021年5月14日発売、生誕100周年記念、オールEMI音源による2代目「デニス・ブレインへのオマージュ」。









 1991年発売、オール放送音源による初代「デニス・ブレインへのオマージュ」(AS disc AS 356)。

過去記事は、こちら
2021年3月13日 10時47分

第273話「デニス・ブレイン生誕100周年/ペール・ギュント」
 黄金時代のフィルハーモニア管弦楽団がワルター・ジュスキントと1956年3月13日に録音した「ペール・ギュント」。オリジナルのモノラルLP(Columbia 33SX 1057)は、ブレインが亡くなった1957年9月に発売されました。写真はそのステレオ盤(EMI SXLP 30105)。日本では廉価盤で出ました(SERAPHIM AA-5013)。

 第1曲「朝」の3番ホルンのソロは、きっとデニス・ブレインが吹いていると思っています。

 ワルター・ジュスキントのフィルハーモニアとのレコード録音は未発売を含め175曲。交響曲の録音は無く伴奏指揮者とされた所以ですが、「ペール・ギュント」のほか12曲のオーケストラ曲の録音があり、その中には「イーゴリ公」や「禿山の一夜」「魔弾の射手」といったホルンに注目のレコードを残しています。

 1990年に新星堂から出たAngel1000シリーズの中の1枚(SAN-17)。背表紙にジュスキントの名前を冠する唯一のCD。何気に良い評価入ってます。




ジュスキントの過去記事はこちら
2021年3月6日 8時43分

 
第272話「デニス・ブレイン生誕100周年/バリー・タックウェル(1931-2020)」
 昨年バリー・タックウェルが亡くなりました。1972年、西宮の教会でのリハーサルでハイドンの第1番を聞かせてもらって、ケルテスが指揮したリヒャルト・シュトラウスのレコードの音色と全く別人だったのを思い出します。

 そのタックウェルが英国ホルン協会誌 The Horn Player 2006年4月号でブレイン・ファミリーとの出会いを語っておられます。


 ホルンで影響を受けたのは、まずオーブリー・ブレイン。なぜなら(故郷の)オーストラリアでブラームスの三重奏とモーツァルトの3番のレコードが手に入ったから。それとデニス・ブレインの、特にブリテンのセレナード。ロンドンにやってきて、彼が吹くのを聞いたのも。ここにいる若いホルン吹きの皆さんがデニス・ブレインの全ての録音を聞いたり、写真や文章を見ることが出来ますね。でもそれはある意味彼の半分でしかない。デニスがライトアップされた舞台に上がる。その素晴らしい人間性が人生をより良いものと感じさせる。彼は全くすごい奏者だけど、気取ってなくて彼そのものなんだ。人の良い幸せな極めて普通の人で、もちろんホルンを吹くともっとすごいけどね。

同じポーズ
2021年2月27日 9時35分

第271話「デニス・ブレイン生誕100周年/ヒンデミット/ホルン協奏曲」
 デニス・ブレインのものが決定盤のためか録音に恵まれないヒンデミットのホルン協奏曲。でも日本にあります。我らが大阪フィルハーモニー交響楽団の近藤望さんによる1973年1月25日、大阪厚生年金会館大ホールにおける『幸楽会(大阪音楽大学同窓会)コンサート』本番収録。第2楽章のおしまいの短いファンファーレ、本当にカッコいい。





 右は1975年6月25日、大阪厚生年金会館中ホールで行われた『近藤望ホルンリサイタル』のチケット。プログラムは、ハイドンの第2番、ロセッティの第1番、モーツァルトの第2番、アンコールで外山雄三の第3楽章、モーツァルトの第3楽章とオールホルン協奏曲。後にも先にもこんな演奏会無いです。CDにはリサイタルから3曲が収められています。  
2021年2月11日 15時11分

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