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370.デニス・ブレインのシベリウス

name: 夢中人 - 2003年02月01日 14時22分33秒

パウル・クレツキのシベリウスとマーラー、本当に素晴らしいですね。EMIの Artist profile は、デニス・ブレインが吹いたフィルハーモニア管弦楽団(PO)の演奏をとても良いステレオ録音で聞ける貴重なシリーズだったのですが廃盤ですか。残念です。

ブレインの吹くシベリウスは、クレツキの他にもサー・トーマス・ビーチャムとヘルベルト・フォン・カラヤンが競って録音しましたので、結構沢山ディスクがあります。

ビーチャムの1947年録音、第2交響曲(Biddulph WHL055、P1998)では、冒頭のホルン四重奏が一箇所アクセントを強く吹きますので、最初変わった感じを受けましたが慣れました。チャルメラのようなオーボエ(レオン・グーセンス)も健在です。

POのオーボエ奏者のシドニー・サトクリフの場合もそうでしたが、リード自体の鳴りをとても感じさせるところがチャルメラをより強く連想させます。現在のオーボエの音色とちょっと違う、何というかペンで綺麗に線をひくような感じでしょうか。

シベリウスに戻りますが、ホルンの活躍する曲といえば第5交響曲でカラヤンのもの(EMI CDM 5 66600 2、P1998)があります。POはこの録音以降、カラヤンとステレオでもう一度、若い頃のサイモン・ラトル、アシュケナージとレコーディングしましたが、いずれも名演奏です。良き伝統。

知られざる曲には歴史的情景第2番に「狩り」作品66番第1があり、こちらはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のホルン・セクションが大活躍します(EMI CDM 7 63397 2、P1990)。


369.ブレインのCDのマスタリング

name: Favart - 2003年01月31日 0時26分27秒

宮さんのご意見、楽しみにしています。
私もLPやCDの音のことで書き込もうかなと思っていました。


368.とうぜんクレツキ−ブレイン

name: CATO - 2003年01月30日 23時56分21秒

シヴィルの協奏曲のCDがまだ到着しないので、寄り道を少し。
題名のCDはホルンのパートに焦点をあわせて充分に楽しめますね。マーラーの交響曲で唯一トロンボーンが邪魔(?!)しないだけあって、特に聴き取り易いと思います。ブレインも低音担当者も極めてうまいです。そして、実演の場合ならプロといえどもこんなには吹き通せないだろうと想像させるほど変化の多い旋律を、楽しんでラクラク録音したという感じがします。宮さんの「そんな大海の中でブレインは気持ちよく泳いでいるようである」という表現。ズバリです。そして何よりもブレインならではの弾けるような、転がりの滑らかな音がはっきりわかる貴重な録音です。旋律の裏でpa pa pa paと続けるだけの箇所がまた素晴らしい。ほめたおしてもほめきれない箇所が充満しています。
話はそれますが、イギリス流のオーボエのチャルメラのような音が最初はこのCDの中でいやに目立ちすぎて耳障りでしたが、今はもう慣れました。でも基本的に好きな音色ではありません。それと終楽章の女声。これまたユニークな音質です。また、トランペットがよきイギリス流の味を出しています。最近のイギリスのトランペットは無国籍な響きになって、独特の味をなくしてしまったと思うのですが。
こんなCDこそ最高の再生装置で聴きたいものです。


367.なぜかクレツキ

name: 宮さん - 2003年01月30日 22時51分42秒

 最近なぜかクレツキ。このおっさん、いい仕事してますね。秘密はこんな所にあった。「ペティット書いたフィルハーモニア管の記録によると、クレツキはもともとがヴァイオリン奏者だったためなのか、弦楽セクションに殊のほか思い入れをする指揮者だったという。そして感情移入が激しく、楽員たちにも同様の感情移入を要求した。『泣け!』とかれが叫ぶとき、その頬にはほんとうの涙がつたわっていたという。」(山崎浩太郎「パウル・クレツキ」『レコード芸術』2003年2月号p.191)
 シベリウスの第2を聴いてみる。しかし、この録音からは、上記のような特質は聴き取れない。むしろ、各楽器をバランスよく生かし、大海原のように広いクレツキの音楽観が垣間見られるようである。そんな大海の中でブレインは気持ちよく泳いでいるようである。マーラーの第4を聴いても同じ印象で、この指揮者の棒だとブレインはとても吹きやすそうなのである。シベリウスはレッグのプロデュースで、録音も55年のものとはとても思えない。しかし、この2枚組輸入盤CDは廃盤ではないか。それが、残念無念。
 「20世紀の不滅の大指揮者たち」シリーズにクレツキが入選したのはうれしい。たぶんだけど、夢中人さんが「レコ芸」で紹介していたベルリオーズの序曲集からの《ベンヴェヌート・チェッリーニ》序曲だけが、入っている。さらには、ブレイン没後のフィルハーモニアとの記録も面白い一品だ。
 ところで、先程のベルリオーズ、このCDでは1951年9月6日録音となっていて、夢中人さんが紹介したLPの〈1952年〉とは若干違うようなのですが、上記CDの年月日の信憑性はどうなのでしょうか。別録音?夢中人さんにお聞きしたいところです。
 いいです、クレツキ!

宮さま。クレツキのベルリオーズの序曲「ベンヴェヌート・チェルリーニ」は、ご指摘のとおり1951年9月6日です。「宗教裁判官」と「ベアトリスとベネディクト」も前後して、また「ローマの謝肉祭」のみ翌1952年に録音されました。お持ちのクレツキのディスクは選曲が良いですね。 2月1日 夢中人

366.バボラーク経由SACD考��

name: 宮さん - 2003年01月30日 22時23分54秒

すいません。「365」の途中で誤って投稿してしまいました。「レコ芸」読者がこんなことを書いています。
 「特にバボラークのCDは高価ですが、SACDで聴く演奏はすばらしいものでした。レコ芸付録のCDのトラックとは別物と言って良いと思います。」
 ちょっと、待ってよ。じゃあ、CDでしか聴けないオレはバボラークの本当の姿を捉えてないっていうのかい?(ちなみにSACDは5000円也)
 メディアによって演奏に差が出てしまうなんて(正確には聴こえ方)そんなバカな。しかし、パッケージされた音を聴く行為って結局こんなものなんですね。(ブレインのCDのマスタリングについては後日書き込む予定。)
 円号さんには様々な演奏会評を文章化して欲しいと思います。


365.バボラーク経由SACD

name: 宮さん - 2003年01月30日 22時07分38秒

 円号さん、はじめまして。「361」をパッと見て、「おっ、バボラークを絶賛してるな」と思ったら、違ってた!まだ、胃が痛く、病気が治ってない証拠です。それにしても、実際の演奏を聴かれた方の文章には説得力があります。S.ドールを私も注目しようかしら。
 


364.一期一会

name: Favart - 2003年01月28日 23時55分01秒

> 会場を埋めた聴衆は全員がノックアウトといった状態で、まさに演奏家と聴衆の呼吸が一つになった最高のひと時でした。長らく音楽会通いをしていますが、こんなに会場のテンションが高まったのはホルンでは初めて体験。他の楽器やオケでもそんなに出会うことのないものでした。

円号さん。すばらしい演奏会だったようですね。うらやましい次第です。
1969年リヒター/ミュンヘンバッハ東京公演、2000年ヴァント/NDR東京公演に匹敵するようなすばらしい演奏会と推察いたします。
実力のある演奏家は雑誌の記事より先に、くちコミで評判が広がるようです。
グールドのモスクワ公演の話を吉田秀和氏が書いていましたが、演奏会の途中でくちコミ(電話?)で評判が広まり、大勢の人が会場に押しかけたそうな。
グールドは好みでない私ですが、当日会場にいたら間違いなく熱狂していたでしょう。ライヴはレコードとは違い、演奏者と聴衆のコミュニケーションの世界と思います。
私の乏しい体験では、1968/4/27のニコレ・フルート・リサイタル(初来日の初日)と同/5/9ニコレ/ランパルの「二重奏の夕べ」でしょうか。あまり手をたたきすぎて、手がグローブのように腫れあがりそうでした。1969年4月にはニコレは美しい奥様クリスチーヌと一緒に来日、クリスチーヌはミュンヘンバッハ東京公演で活躍したのでした。
S.ドール、これから注目したいと思います。


363.突然ですが

name: 大山幸彦 - 2003年01月28日 22時49分43秒

夢中人さま。アーノルドについて教えて下さい。
ホルンの曲もそうですが、僕はあの金管五重奏が大好きです。
不思議とピストンでやるとツボにはまります!

今朝の薄っすらとした積雪で、へっぴり腰の夢中人です。明朝も冷えそうです。

マルコム・アーノルドの元気印なオーケストラ曲や協奏曲ではデニス・ブレインに捧げられたホルン協奏曲第2番のほか、クラリネット協奏曲をフレデリック・サーストンとベニ−・グッドマン、オーボエ協奏曲をレオン・グーセンス、フルート協奏曲(2曲)をリチャード・アデニーといった名人のために書きました。1983年には自分の楽器であったトランペット協奏曲を作曲、これがまたいかにもラッパらしい溌剌とした曲で、もっと演奏機会があっても良いのではと思います。

金管五重奏曲は、1961年にニューヨーク金管五重奏団のために書かれましたが、フィリップ・ジョーンズのレコードが有名ですね。同じ年にチェルトナム音楽祭の委嘱曲、交響曲第5番が、フレデリック・サーストン、デニス・ブレイン、ジェラルド・ホフナングといった若くして亡くなった友人を偲んで作曲されました。ブレインらを暗示するソロは第1楽章に出てきます。

362.(夢中人が誤ってタイトルを消失しました)

name: 円号 - 2003年01月28日 0時16分15秒

夢中人様
このホームページにアップされている文献以外にも、ブレイン関係の文献、資料をいろいろとお持ちになっておられると思います。もし日本文のものをお持ちならどんなものがあるのかお教え頂けますでしょうか。

ホームページの「参考文献」に掲載したものが全てとなっています。その中では、やはり千葉馨さんが語られた『続・素顔の巨匠たち』(音楽の友社、昭和50年)が貴重です。千葉さんは、日本人のデニス・ブレインへの独自の感情の源とも言えるお方と思います。ブレインは、ホルン教授職を務めませんでしたので、弟子の千葉さんに対する欧米人の関心も非常に強く、逆に上記書物を欧米に紹介出来ないものか、とも考えたりします。

ところで先日、NHKFMにてシュテファン・ドールとクリスティアン・ティレーマン(放送ではドーアとティーレマン)指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるシュトラウスの2番を聴きました。最初やや緊張気味でしたが、尻上りに乗ってきて、第3楽章では伴奏ホルンも爆発して、あたかもレコードでサヴァリッシュが振ったフィルハーモニアのようでした。

プログラムはオール・シュトラウスで、ホルン協奏曲のほかにティル・オイレンシュピーゲルが入ったあたり、さすが役者揃い、と感じました。 夢中人

361.シュテファン・ドール

name: 円号 - 2003年01月28日 0時09分27秒

宮さん、Favartさん。こんばんわ。バボラークについて面白い話をされているので、私も加わらせてください。
昨年11月、朝日ホールでバボラークと吉野直子さんのアンサンブルを聞いた2日後、王子ホールでベルリン・フィルの主席、S.ドールがベートーヴエン、ヒンデミットのソナタ、ブラームスのトリオを日本人演奏家と組んで演奏しました。これは本当に素晴らしい音楽会で、大げさかも知れませんがバウマン、テヴェを聞いた衝撃に匹敵する体験でした。彼の演奏はアバドの指揮で、またベルリンフィル・ホルン8重奏団、アンサンブル・ウィーンーベルリンで聞いて、素晴らしい音、音色、歌いまわしで、さすがにベルリン・フィルのトップを20歳代後半から務めているだけのことはある、と思っていましたが、王子ホールでの演奏を聞いて、やっている音楽が一寸他の人と相当に隔たりのある高みに達していると感じました。
当日は、最初のベートーヴエンが始まるや、会場を埋めた聴衆は全員がノックアウトといった状態で、まさに演奏家と聴衆の呼吸が一つになった最高のひと時でした。長らく音楽会通いをしていますが、こんなに会場のテンションが高まったのはホルンでは初めて体験。他の楽器やオケでもそんなに出会うことのないものでした。
現在、ホルンに限らず、これは凄い(テクニックで)という演奏家は結構います。でも、こちらの聴きたいのは音楽、これが以外につまらない人が多い。あの日、ドールは奇をてらわず、ホルンの最もスタンダートな曲目で堂々と勝負、素晴らしい音楽を聴かせてくれました。

ここでバボラークの話です。これまでに数回実演に接した感想ですが、うまいはうまいが記憶に残るという演奏にはまだめぐり合っていない。バッハにしても率直に言って心を動かされるものではなかった。バッパなら先週聴いたハンガリーのチェロ奏者ペレーニになんぞ比べ物にもならない。逸材であることは確かなのであろうが、音楽に限らず逸材が逸材のままで終わることもある。天才だってあてにはならない。バボーラクから本当の音楽を聴いてみたい。
最後に、ドールもバボーラクもともにステージマナーが実に素晴らしい、こんなに感じのよい青年演奏家、きっとブレインもそうだったのだろう。


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