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380.ブレインか否か

name: 夢中人 - 2003年02月09日 0時18分23秒

まず聴きました。クレツキのマーラーには、ウィーン・フィルハーモニーとの1番もあります。昔セラフィム盤で購入した際、ウィンナ・ホルンの音の洪水に衝撃を受け、1週間ほど毎日毎日聴き続けた思い出があります。

フィルハーモニアとの4番は、この1番とは対照的ないわゆる「室内楽的な」演奏で、レコード芸術昭和33年10月号、海外LP試聴記「悠々と歌わすクレツキーのマーラー」には「外面的な華麗な効果を求めず、情緒に溺れない実に見事な演奏。ベイヌムやワルターに匹敵する名盤」とあります。

1番ホルンによるソロは第1楽章の展開部やスケルツォに相当する第2楽章冒頭に出てきます。民謡風な旋律とはいえマーラーのホルンは、時計のような正確さが第一のように思われます。

次に参考文献でデニス・ブレインのスケジュールを確認しました。

3月28日まで:ブレイン・プニエ・パリー・トリオのスコットランド演奏旅行

3月29日:クレンペラーとブラームス/悲劇的序曲、大学祝典序曲を録音

4月2、3、5日:クレツキとマーラー/第4交響曲を録音

4月9日、11日:クルツとストラヴィンスキー/ペトリューシカを録音



6月16日:BBCでトースキーとヴィンター/狩人の月を放送

6月17日:クレツキとマーラー/第4交響曲を録音

6月18、19日:アーヴィングとアーノルド/4つのスコットランド舞曲、ブリテン/朝の音楽、夜の音楽を録音

6月22日:トムリンソン/ロマンスとロンドを初演

6月(日付不明)にはオールドバラ音楽祭でデニス・ブレイン室内オーケストラの指揮とソロ演奏

以上から6月はソロ活動で忙しかったようですが、スケジュール上は問題がないことが判りました。これでブレインは吹いていると結論できるでしょうか。この時期、シヴィルはコプリンシパルの地位にあります。こうなるとEMIのブッキングシート(録音メンバー表)で確認する必要がありそうです。


379.The 1st horn might be Dennis Brain.”

name: CATO - 2003年02月08日 15時13分15秒

昨夜、投稿してから気になって聴きかえしてみました。そういえば、はじけかたが足りないかなとか、いや、やはりこの自信満々のpa〜nと伸ばす中音の魅力は彼しかない、とかで、混乱してきました。また、クレツキがブレイン以外を使うのかなとか、でもブレインなら目立ちすぎなので、1stシヴィルで2ndブレイン(確かに低音パートが素晴らしく安定しています)かなとか、google検索でブレイン、クレツキ、マーラー4番を彷徨ったり。

でも、結構楽しんで悩んでいます。


378.The 1st horn is Dennis Brain.”

name: CATO - 2003年02月08日 1時42分46秒

“The 1st horn might be Alan Civil.”???
私も今見て仰天しました。夢中人さんのご意見ですか? specifyできて、ブレインでないことが確定したら、教えてください。そのときを以って、ブレインファンを辞めます。

なんとも罪作りな夢中人です。マーシャルの本でもイギリスのクラシックWebの Tony Duggan による記事でもブレインとされている一方で、友人からの指摘があり注釈しています。また「これがお勧めッ!」のページからも外しました。現状未確認ですので、再度議論の必要があります。でもCATOさん、たとえそうじゃなくてもブレインのファンを辞めないで下さい。

377.EMI artist profileシリーズ復活を望む

name: 宮さん - 2003年02月07日 23時34分48秒

 シノーポリが死ノーとは思ってもみなっかた。この人には「死相」が感じられなかったのに。「イタリア」も聴きなおしてみることにしよう。シノーポリのマーラーなら5番が好き。これもフィルハーモニアとの録音で、オール・セインツ教会の残響が見事に取り入れられていると思う。(85年)
 さて、本題に。「370」で夢中人さんが「貴重なシリーズ」とおっしゃっていたartist profileシリーズは、まさにブレイン・ファンにとって宝のような2枚組輸入盤であった。ブレインに関する資料も全然持っていなかった私は、録音年代とオケの名称を見て、「ブレインが吹いているのかなあ」と思いを馳せたものだった。ジュリーニとのチャイコフスキー2番、シルヴェストリとの同5番、この間書いたクレツキとのシベリウス2番、クルツとのショスタコーヴィチ1番、カンテッリとの数々の共演、ソロモンとの協奏曲。まだまだあるがこれくらいに。とにかく、私がこれを買っていなかったら、ブレイン及びフィルハーモニア理解は相当貧弱なものとなっていただろう。全て2枚組でステレオ初期の録音だけに絞ったというコンセプトが秀逸である。アーティストの顔面をクローズアップさせたモノクロの統一されたジャケもセンス溢れている。東芝EMIさん、ちょっと見習ったらどうかしら。しかし、マタチッチとコーガンを買いそびれたのは痛い。実はクルツのは池袋のHMVで2年前にようやく見つけたのであった。
 ところで、私の見落としで、Orchestral Solo Favourites のコーナーのクレツキのマーラーの4番の所に“The 1st horn might be Alan Civil.”という英語を発見し、驚いてしまった。シヴィルに罪なし。オレって耳が悪いね。過去の掲示板でこの話があったかもしれませんが、新参者の私に上記の根拠を教えてください。聴けば分かる?うーん。


376.シノーポリ、フィルハ−モニア

name: 木下直人 - 2003年02月07日 12時48分40秒

シノーポリ、87年のサントリーホール・マーラー「復活」が、当時BS-2で放送されました。フィルハ−モニアのホルンセクションに、女性がいましたね。

おや!木下様、珍しくブレインのページにお出ましですね!ありがとうございます。それから復刻いただいたSPとテープの件、本当にありがとうございました。

私も何度も聴きましたが、特に当時(1962年)の演奏メンバーは喜びました。あのように素早く対応いただいたのに、こちらの1961年の来日ギャルドの録音テープ調査に関しては、まったく成果があがらず申し訳なく思っています。音源は、近く楽団のサイトで公開する予定です。

陸軍戸山学校軍楽隊の演奏は、中等学校野球出場校の校歌を収録したもので、恐らく昭和一桁代のものではないかということでした。率直に言って、あまり上手とはいえない演奏ですが、これもそういう時代だった、ということでしょうか。とはいえ同軍楽隊の演奏レベルは、昭和14年位を境に急激に上がったと聞きました。

デニス・ブレインがイギリス空軍軍楽隊(RAF)に入隊したのも1939年(昭和14年)。当然のようですが、大きな戦争が日英(仏も?)の軍楽隊のレベル向上の契機となった訳ですね。 夢中人

375.シノーポリ

name: CATO - 2003年02月06日 22時54分02秒

来週くらいにシヴィルが来ます。もう一つ寄り道。
シノーポリは浅田彰ほど評価しない私ですが、不覚(いや、これこそレゾナンス)にも我を忘れた体験を書きます。
多分同じ「未完成」に入っている「イタリア」の3楽章です。ここの初発から第一の歌いまでの初めの短い間。「これはなんだ!!ウウウウウ」という歌い、詠い、です。この体験をして、よっしゃイタリアオペラに疎い私は、暫くシノーポリ先生に付き合おう、と思った矢先、あの突然の訃報。ブレインといい、彼といい、神は天才には早めの休息を与えるのでしょうか?合掌。


374.1983年のフィルハーモニア

name: 宮さん - 2003年02月05日 22時44分45秒

夢中人さんがブレイン以降のフィルハーモニアにも精通されていて、恐れ入った次第。(「370」での話題)ここ最近ではマタチッチ指揮のブルックナー「第3」が私に深い感動を与えてくれた。これは、1983年7月23日の録音であるから、こんなところにも「良き伝統」が聴き取れてうれしくなってしまうのである。本当にこの演奏は凄い。まさに、「宇宙的」という言葉がぴったりだ。54年の「第4」から一気にかけあがって、宇宙の深淵をのぞいたかのようである。
 シノーポリとの「未完成」は私がこの曲のベストに挙げている名演である。シノーポリやブレンデルのような「知」が「情」よりも上まるような演奏家は低く見られる傾向にあるが、そんな先入見は捨ててよく聴き入ってみると、彼がシューベルトの暗い情念をフィルハーモニアという超名器を使って存分に表現しているのがわかるはず。偶然かこれも1983年の録音。(6月24日、25日)この時期のホルン・セクションには誰がいたのですか、教えて下さい。
 「未完成」にはカンテッリ=ブレインの名演があり、これについては、また筆をとることになるだろう。(とまた予告してしまう私)
 追記:夢中人さん。ビーチャムの「歴史的情景第2番」って、まだ売っていますか。


ブレイン以後のフィルハーモニア管弦楽団、ホルン・セクションのメンバーです。

1965

アラン・シヴィル、イアン・ビアズ、ニコラス・ブッシュ、レイモンド・フュー、アンドリュー・マクガヴァン

1975

マイケル・トンプソン、イアン・ビアズ、イアン・スミス、ロバート・レルフ、アドリアン・リーパー、デンジル・フロイド

1985

リチャード・ワトキンス、ピーター・ブレイク、ヒュー・ジェンキンズ、イアン・ビアズ、エドワード・チャンス、ピーター・レイルトン、コリン・ホートン、パトリック・ストレヴェンス、ジェームズ・ラティガン

1995

リチャード・ワトキンス、ナイジェル・ブラック、ロバート・マスケル、ローレンス・ロジャーズ、ジェームズ・ハンディ

ブレインのいた1957年以前はこちらをご覧下さい。

ビーチャムの「歴史的情景第2番」は、没後30周年エディションで既に廃盤です。ただし米CBS(Phlips)録音なので、Sony Classicalから再発される可能性あります。 夢中人


373.(欠番)


372.IGI-370はステレオでした(358,359関連)

name: Favart - 2003年02月02日 23時30分36秒

OW-7218-BSは
> ジャケット上、MONOになっています。聴いた感じとても立体感があるので、複数のマイクロフォンで録音されたのではないでしょうか。 1月27日 夢中人

私もOW-7218-BSを聞いてみました。夢中人様のおっしゃるようにOW-7218-BSは立体感がありますが、完全にモノーラルでした。ところがIGI-370はジャケット上、MONOになっていますが、ステレオなのです。擬似ステレオか本物のステレオか、疑問が残ります。これが擬似ステレオだとすると何と巧妙な擬似ステレオかと感心してしまうほどです。
ただし、ホルン・ソナタだけはステレオながら、やや広がりが乏しく、擬似ステレオの可能性が高いと思います。(ペティットの第2版およびMarshallの本ではホルン・ソナタは1950年録音とのことなので。ただし、OW-7218-BSの解説では1955年。)


371.チャルメラからイングリッシュ・ホルンへ

name: 宮さん - 2003年02月02日 21時22分14秒

CATOさんの「イギリス流のオーボエのチャルメラのような音」には笑ってしまった。うまい表現。しかし、クレツキを聴くとラーメンが食べたくなりそうで、ちょっとコワイかもしれぬ。
 そこで、むりやり、オーボエからホルンに話を持っていくと、私はイングリッシュ・ホルンの音色が大好きなのである。特に、モーツァルトのアダージョ ハ長調 K.580aを愛聴している。(ホリガーの84年録音)このCDには本命のオーボエ四重奏曲が入っているほか、そんなに演奏されないディベルティメント第11番「ナンネル・セプテット」も収録されており、それもよく聴く。こちらは、純正?ホルンをバウマンとガシアリーノが気持ちよく吹いている。ミケル・ガシアリーノについては、私はよく分からない。
 それにしても、「イングリッシュ・ホルン」という名称は面白い。
 夢中人さんはオーボエについても詳しいのですね。シベリウスの名盤の紹介、及びクレツキの件、ありがとうございました。
 Favartさん、マスタリングの話題については、ちょっと待って下さい。結構、音楽を聴く上で本質的な議論になりそうなので、心臓がバクバクしてきましたから。予告しておいて、すみません。Favartさんからの見解も楽しみにしています。


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