第334話「音楽の友 落穂ひろい(1957)」 |
◎ベンジャミン・ブリトゥン《20世紀の作曲家 X》柴田 南雄
(前略)「セレナード」では華やかなテノールと至難なホルンのパートが弦楽器群に対してひびきの対照を見せているが、とくに冒頭のホルン・ソロの「プロローグ」は旋律全体をピストンを使わず自然ハーモニックスで奏するよう指定されている。従って第7倍音(変ロ)や第11倍音(ヘ)の音程は純正調や平均律とは異なったものとなるので、ここにも音色の効果への彼の関心がうかがわれる。なお、これらの諸曲は、どれもしばしば演奏されている。
1957(S32)年5月号より
昨年4月に続く詳細不明の発言。華やかなテノールと至難なホルン・パートをしばしばこなす名人とは一体誰なのだろう?
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2025年10月13日 15時26分
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