憧れのデニス・ブレイン

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630.ドブロウエン/POとの「シェヘラザード」

name: Favart - 2003年11月14日 23時45分34秒

リムスキー・コルサコフの「シェヘラザード」は古今東西いろいろな指揮者の名演奏があり、あまりにもポピュラーな名曲です。音楽好きの方はもはや食傷気味の感があるかもしれません。私もそんな気持ちが少しあり、正直なところそれほど関心がありませんでしたが、ドブローウェンの「シェヘラザード」を聞いたところ通俗名曲なんていう感覚はもののみごとに吹き飛んでしまいました。
ドブローウェンの「シェヘラザード」は正攻法で、軽軽しいセンチメンタリズムや甘さとは程遠い質実剛健とでも言える演奏で、奥深さを感じます。
第3楽章の終わりに近いブレインのソロは広い空間をホルンの響きで埋め尽くすような演奏で「是絶品!」であります。
ドブロウエンとブレインの志向がぴったりと合っている気がします。
アンセルメ/ソシエテ/(たぶんテヴェ)の名演奏もありますが、第3楽章の終わりの部分はややそっけなく物足りなく感じます。
ドブロウエン/POの録音はCD未復刻とのことですが、普遍的な名演奏のひとつとしてLPファンだけでなくもっと多くの人に聞いてもらいたいものです。(Columbia 33SX 1007)

思わずうォーーッ!と叫び声を上げそうになりました。ドブロウエンの「シェヘラ」きっと素晴らしいと思います。 夢中人 11月15日1時24分

今日ストコフスキーとフィルハーモニアによるシェヘラザード(1951年録音、Testament SBT1139)を聴きました。ブックレットにコンマスのパリキアンとデニス・ブレインはじめ管楽器奏者の名前がクレジットされています。ドブロウエンのものは翌年録音なのできっと同じメンバーでしょうね。とても素晴らしいだろうなあ!それでもう一度Testamentに復刻リクエストの葉書を出すことにしました。 夢中人 11月16日0時46分

629.621,622の続き

name: CATO - 2003年11月13日 20時20分03秒

 ロセッティの二本のホルンのCDについて、某誌で呆れるような評者がいましたが、ここでは紹介しません。
 今の私の評。Wallendorfはかなり上手い(当然)、しかし、ブレインの弾ける活きの良さと装飾音を知っている者は、それほど感心しない。あえて言うなら、もしロセッティの二番ホルンをブレインが吹いたと仮定した程の出来をWillisは示している。だいきさん(622)には判ってもらえたかな?


628.トゥオネラの白鳥

name: 夢中人 - 2003年11月12日 21時11分23秒

シベリウスの「トゥオネラの白鳥」。死の国トゥオネラの思い出に浮かぶ白鳥の美しくも荘厳な姿を描いた名曲です。

1957年9月9日から13日にかけてウォルサムストウ・アセンブリー・ホールで録音されたアンソニー・コリンズとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(RPO)による「トゥオネラの白鳥」で兄レナード・ブレインがコール・アングレのソロを吹きました。

兄レナードは弟のデニスと違い「強靭な顎」を持たなかったためにオーボエ奏者となりRPOではバス・オーボエやコール・アングレを吹いていました。亡き弟への追悼とも言えるこの録音では暗くもの悲しい演奏で聴く者の心を強く震わせます。RPOの弦もしみじみとした味わいで盛り上げました。その月20日にシベリウスが亡くなったので作曲家への追悼盤ともなります。

もしブレインの伝記の続編が出版されるならばレナードの娘ティナ・ブレインがブレイン一族「4世代目」のプロ・ホルン奏者としていまも活躍していることを記述して天国の兄弟へのメッセージとすべきと思います。


627.ウィグモア・ホール

name: 夢中人 - 2003年11月09日 17時55分45秒

ウィグモア・ホールは座席数が550の小さなホールながら、1901年開場、1933年、父オーブリーがブッシュ、ゼルキンとブラームスのトリオを吹き、1943年、デニス・ブレインがブリテンのセレナードを初演、1956年のデニス・ブレイン室内オーケストラの旗揚げ公演など大変所縁(ゆかり)の深いところでブレインの生誕75周年もこちらで記念演奏会が開かれました。

ペティット/山田淳さんのブレインの伝記にロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラのメンバーから成る「ウィグモア・アンサンブル」がフェスティバル・ホールでプーランクの六重奏曲やダマーズの17の変奏曲を演奏したとありますが名前どおりウィグモア・ホールをベースに活動していました。

メンバーにはクラリネットのジャック・ブライマーもいて編成は固定されずにそのレパートリーにはニールセンのセレナータ・インヴァーノ、プーランクのトランペット、ホルン、トロンボーンのためのソナタもありました。

もう10年以上前になりますが初めてロンドンに行ったおりにホール巡りをして訪れたウィグモア・ホールは残念なことに改装工事中。現在のウィグモア・ホールはとてもいい感じです。→ http://www.wigmore-hall.org.uk/


626.もちろん、

name: CATO - 2003年11月04日 0時27分28秒

Favartさんのような方も少なくなくいらっしゃる事承知しています。私が音盤の世界に目覚めたのも、アナログ派の先輩がきっかけです。高校生のころ、その方の家で儀式のように針を落としてから流れ出た、ムラビンスキー・レニングラードのチャイコフスキーの凄さ。ベースのうねりに併せて、手作りスピーカー全体が振動していました。私は、ブレインのモーツアルトをそこにキープして、何度も何度も聴きました。ほか、ライトナーとケンプの「皇帝」もその場でよく聴いたなつかしいレコードです。その方ではないですが、LPは買ったときに一回聴き、あとはテープ録音したのを聴くという倒錯派もその頃はいました。


625.ラウーによるモーツァルトのディヴェルティメント(2)など

name: Favart - 2003年11月03日 23時22分10秒

619でご紹介したLPレコードの第2集を見つけました。(MLG 1016)
楽器は第1集と同じです。こちらはセレナードK.375とK.388で、2曲ともハース/ロンドン・バロック/ブレインでおなじみの曲です。感想は619と同じです。
CATOさん
「音盤に息を吹きかけて、バーのマスターよろしく慈しんで磨くとか、なくなりましたね。(620)」
なんのなんの、本日私の方は久々にレコード磨きに精を出しました。指先がヒリヒリします。アナログ・レコードは手間がかかりますが、CDで聞けない録音が聞けたり、古い録音の場合CDよりも音質が良いことが多く私には手ばなせないものになっています。CD全盛の現在ですが、若い人を含めてアナログ・レコードのファンが増えているとのことです。
こんな本が最近出ました。
山口克巳「LPレコード再発見」---円盤に棲む魔物の魅力に迫る(誠文堂新光社)
きょう手に入れたばかりで内容はご紹介できませんが、まえがきで「最近LPレコードを聞く人が増えたのは『音のよさ』のためだと思う。」との説で、「LPレコードには『目の前で演奏している実在感』や『ピンと張りつめた空気』、「煙草の煙がもうもうとしているライヴハウスの匂い(ジャズの場合)』などが見事に収録されていて、それをあますところなく再生できることができる。」と書かれています。
私にとっては「わが意を得たり」の感想です。
「ベルフィンフィル8人のホルン奏者達の演奏会」はNHKで放送していましたが、録画を忘れてしまいました(BS放送)。残念!
夢中人さま
「フィビヒの五重奏曲」はいかがですか?ブレインの演奏、録音状態、曲の傾向など教えて下さい。

Favart様、録音状態はノイズが盛大でちょっと我慢が必要かも。スタンフォードのクラリネット協奏曲はテープ録音のため聴きやすいです。フィビヒの曲は前期ロマン派的です。ブレインですか?それはもう出してもらえただけで感激です! 11月4日24時22分 夢中人

624.フレデリック・サーストン(1901-1953)

name: 夢中人 - 2003年11月03日 21時01分14秒

先日Kさんからご紹介いただいたフレデリック・サーストンのアルバム(フィビヒの五重奏曲)が英国からやってきました。Kさんありがとうございました。

演奏者のサーストンはもちろんメアリ・ウィルソン(vn)やジェイムズ・ホワイトヘッド(vc)はみなフィルハーモニア管弦楽団のデニス・ブレインの同僚でとても上手。ブレインはラウーを吹いています。1948年のBBC第3放送のリサイタルをアセテート・ディスクに録音したものが音源のようです。

サーストンはアルトゥーロ・トスカニーニが1952年のブラームス演奏会でソロ・クラリネットに指名してレジナルド・ケルやブライマーがヴィブラートを使うのに対しストレート系の音色でもってとてもしっかりとしたソロを聴かせます。

英国の作曲家も彼のための曲を書いていますが何故かレコードがありません。EMIはサーストンをヘルベルト・フォン・カラヤンのモーツァルト/管楽器のための協奏交響曲、K297bのソリストに予定していましたが肺癌を患ったサーストンは録音に参加できず同僚のバーナード・ウォルトンが替わりで吹きました。録音の1ヶ月後サーストンは52歳の若さで亡くなります。

ほかにサーストン生誕100年のCDが出ています。→こちら


623.生で聴かれたとは、

name: CATO - 2003年11月03日 17時00分44秒

だいきさん、うらやましい限りです。ロセッティのCDを何度も聴くうちに、前にTVでN響の2ndの方(名前が出てきません。目がねをした、マウスピースがやや斜め当ての奏者)がメトロノームに合わせて地味な中低音タンギング練習をされているのを見たことを思い出しました。2ndは2nd向けの練習をされるんでしょうか。
だいきさんのおっしゃる彼女の生音のこと想像できます。Baborakが1stでWillisが2ndのベートーベン8番の3楽章のCDがあれば聴いてみたいです。Willisの場合は「ザビーネ・マイヤー問題」はなかったんでしょうね。
すばらしい下吹きとのお言葉で思いますが、ブレインの場合もこれを感じる録音が少なくないです。


622.Sarah Willisについて(感想)

name: だいき - 2003年11月03日 9時29分30秒

時々このHPを拝見させていただきます。
ブレインから話題ははずれてしまいますが、
Sarah Willisは確かに女性初の管楽器奏者という触込みでつい先日
ベルフィンフィル8人のホルン奏者達の演奏会にて生で聴きましたが、
音がとてもグローバルな感じの音でした。
しかも音がとても太い!。(しかも体格がやはりがっちりしてる)
私のイメージではノイネッカーの低音の音がもっと太くしたような
印象を受けました。
上でドールやバボラクが楽に吹けるのも彼女のおかげだと思いました。
素晴らしい下吹きが入ったと思います。


621.二人の経歴

name:CATO - 2003年11月03日 0時34分26秒

ロセッティに興味があって、CDの解説を読んだことのついでに、WillisとWallendorfの経歴をご紹介しておきます。写真で見るWallendorfは昔一緒に仕事したドイツ人に似ていて、エネルギーとユーモアとセンスが溢れる男という感じです。Willisは国際人ですね。

Sarah Willis:アメリカメリーランド州生まれ。家族と東京、ボストン、モスクワで暮らす。14歳イギリスでホルン奏者になるための訓練を開始。3年間ロンドンのギルドホール音楽・演劇学校で勉強し、その後ベルリンでFergus McWilliamの下で勉強。1991年〜2001年、ベルリンStaatsoper Unter den Lindenで第2ホルン。アンサンブル活動も行い、また、シカゴSO、LSO、RPOなどとロンドン、ベルリン、日本、イタリアなどで協演。2001年9月からBPの4番ホルン。

Klaus Wallendorf:1948年11月22日ドイツ生まれ。16歳ですでにアーヘンでの最初のオーケストラ職につく。1965年のドイツ青年音楽コンクールで第一位。1966年から1980年はドイツオペラ、スイスロマンド、バエイルン州立オーケストラなどで活動。1980年からBP。アンサンブル、作曲、著作活動も行っている。


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