憧れのデニス・ブレイン

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490.アイファー・ジェームズ(b1931)

name: 夢中人 - 2003年06月07日 10時33分45秒

アイファー・ジェームズ(ケル・コレクションより)英国ホルン協会サイトのニュース欄にによりますとアバディーンにあるスコットランド音楽学校で27年間の長きに亘って後進の指導にあたってきたアイファー・ジェームズが、このほどアバディーンのロバート・ゴードン大学から名誉教授の称号が贈られたとのこと。

アイファー・ジェームズは1931年イギリスはカーライル生まれ、子供の頃コルネットやトランペットを吹き、カーライルの大聖堂でオルガンも弾きました。1951年、ロンドン王立音楽院(RAM)に入学してオーブリー・ブレインにホルンを学びました。オーケストラは最初ハレ管弦楽団。1965年にはアンヴィル・フィルム、監督ミュア・マシーズン、制作ケン・キャメロンの教育映画「ホルン(The Horn)」で吹きました。

RAMやマンチェスターの王立ノーザン・カレッジでの教授職にいましたが、やはり日本で知られているのはイギリス室内管弦楽団やフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)でソロを吹いたことでしょう。PJBEの来日公演はテレビ中継されましたので彼の獅子奮迅の演奏ぶりに感動された方は大勢いらっしゃると思います(坂本さんの「アイフォー・ジェームズの楽器」やFavartさんやCATOさんの投稿をご覧下さい)。

英国伝統のよくフォーカスされた音でダイナミクスも抜群でした。「私がホルンを吹くのは歌えないから」というのは氏の言葉。現在は上記スコットランドのほかドイツのフライブルグ国立大学にも長くお勤めです。

レコードにはモーツァルトとシュトラウスはもちろん、テレマン、ロゼッティ、ケルビーニ、ハイドンの協奏曲。オルガン伴奏の編曲物、自作アンサンブル、ヒンデミットやフリッカー、クックのソナタなどもあったようです。

英国ホルン協会の掲示したアイファー・ジェームズの近影はPJBEの頃から幾星霜経ちながらいまだホルンで活躍しておられることを伝えてくれます。


489.ジュネーヴ

name: 大山幸彦 - 2003年06月05日 14時03分44秒

のコルは昔フランス系が受賞を占めていましたが現在はそうでもありません。残念ながら水準が低下したのでしょうね。。。


488.ルネ・ル・ロアとデニス・ブレインのモーツァルト

name: Favart - 2003/05/24

フランスのフルート奏者ルネ・ル・ロアとハープ奏者リリー・ラスキーヌはビーチャム/ロイヤル・フィルとモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」を1947年7月に録音しています。この時のホルンはデニス・ブレインだそうです。まろやかなル・ロアのフルートの音色とベルベットのように柔らかいブレインのホルンの音色を同時に楽しむことができます。もちろんフルートとハープがソロですからホルンの方は裏方で所々でかすかに見え隠れする程度ですが、これがなかなかいい音です。(ラウーB♭管?)。
レコードはこれまでEMI ReferencesのLPとCDがありましたが、最近SPからの復刻らしきCDが最近出ています。SPのノイズが少しありますが音質はこちらの方がいいかもしれません。クロード・ドルガイユの企画制作による「フルートのフランス楽派(1860〜1950)」第1集〜第4集の中の第4集にブレインが入っています(J.C.D.001-X〜J.C.D.004-X C1994,C1997,C2000,C2001)。4枚のCDにはエネバン、ゴーベール、ル・ロア他のレアかつ貴重な録音が収録されています。


487.(欠番)


486.82才

name: Favart - 2003/05/21

うっかりしていましたが、この前の土曜日5/17はデニス・ブレインの誕生日でした。生きていれば82才。まだ生きていてもおかしくない年齢です。1921年生まれというのは大変な年に生まれたものだと思います。多感な青年時代は戦争に向かって世界的に緊張が高まっていたことでしょう。ブレインが19才の時にはロンドンが空襲されてしまったことになります。
ルシアン・テヴェがデニス・ブレインより7才年上というのも意外な感じがします。音楽を聞いているとブレインの方が年上のような気がします。テヴェの方は第1次世界大戦が勃発したさなか1914年に生まれ、第2次大戦もあったのでブレインよりももっと悪い時期に生まれたことになります。テヴェはまだご健在のようで、今度の6/3で89才ですね。


485.ドイツとフランス

name: Favart - 2003/05/18

e-g様、ご教示いただきありがとうございました。
1964年ミュンヘン国際音楽コンクールでデボストが2位というのは始めて知りました。1964年ですとデボストはソシエテ(パリ音楽院管弦楽団)の主席の時代ですから、コンクールに参加したのも不思議な気がします。1961年のジュネーヴで審査員全員一致の1位ですから、もう十分と思います。パウル・マイゼンが1960年の1位というのは「納得」の一語につきます。マイゼンのバッハのフルートソナタはすばらしいですよ!お奨めします。
音楽に国境はないと言いますが、なかなか難しいところがあると思います。デニス・ブレインの演奏については、私はどちらかと言うとドイツ〜オーストリア圏の音楽の方が気に入っています(夢中人様にお叱りを受けるかも)。


484.ミュンヘンのフルート受賞者

name: e-g - 2003/05/18

フルート奏者はほとんど知らなくて、名前の読み方がわからないので(勉強不足です…)原文(ドイツ語)のまま羅列します。

1953 Peter Lukas Graf (Schuweiz)
1960 Paul Meisen (BRD、1位)
1964 Michel Debost (Frankreich、2位)、Paula Sylvester (USA、2位)
1970 Valentin Zverev (UdSSR、2位)
1974 Abbie de Quant (Niederlande、2位)、Roswitha Stage (BRD、2位)
1979 Irena Grafenauer (Jugoslawien、2位)
1985 Eric Kirchhoff (Frankreich、2位)
1990 Petri Alanko (Finnland、1位)
1995 Davide Formisano (Italien、2位)
2000 Rozalia Szabo (Ungarn、2位) Henrik Wiese (Deutschland、2位)

ちなみに1979年の3位は工藤重典氏でした。
フルートに関してはあまり国にとらわれず受賞しているようですね。


483.ジュネーヴ国際音楽コンクール

name: Favart - 2003/05/16

e-g様、始めまして。
フルートとホルンの好きな私ですが、フルートの場合フランス系の奏者はジュネーヴ国際音楽コンクールで賞をもらう人が多いようです(ジョネ、ニコレ、ラルデ、ラリュー、ギヨー、デボスト等)。ホルンについても同様のようです。
<ジュネーヴ国際音楽コンクールの受賞者(ホルン)>
1940年 エドモン・ルロワール(ベルギー、審査員全員一致の1位)
1948年 ジルベール・クルシエ(フランス、1位)
1951年 ジョルジュ・バルボトゥー(フランス、審査員全員一致の1位)
1956年 アルベルト・リンダー(デンマーク、1位)
1956年 エレニュ・アヌカール(ベルギー、2位2名)
1956年 ピエール・デル・ヴェスコーヴォ(フランス、2位2名)
1965年 ミシェル・ガルサン=マルー(フランス、1位2名)
1993年 ラデク・バボラク(チェコ、1位なしの2位)
ミュンヘン国際音楽コンクールのフルートの受賞者としてはグラーフ、グラフェナウアー等がいるようですが、その他にどんな奏者がいるでしょうか?よろしければご教示ください。(ホルン以外の話ですみません)

ひところはミュンヘンがジャーマン、ジュネーヴがフレンチの両エコールのソリストへの道のようでしたね。現在はそんな色分けもありません。1951年、デニス・ブレインが楽器をB♭管に替えたとき、父オーブリーはデニスがホルンを諦めたと語ったといいます。フランス人たちがコルを止めたことも残念です。 5月17日 夢中人

482.ミュンヘン国際音楽コンクール

name: e-g - 2003/05/15

久しぶりの登場です。

今日CD屋に行ってみたところ、ミュンヘン国際音楽コンクール50周年を記念したCDが何枚か発売されているのを見つけました。
その中には本つきのものもあったんですが、その本には50年間の受賞者リストが載っていました。
どの楽器に関してもそうそうたる面々が名を連ねていましたが、特にホルンだけ挙げてみると…
ザイフェルト、ダム、バウマン、ハウプトマン、ズデニク・ティルシャル、リツコフスキー、ヴラトコヴィチ、ノイネッカー、バボラーク、マスクニッティなどなど…
ホルン吹きにとっては神様のような人ばかりです…。
CDには受賞記念コンサートのライブ録音が収録されており、今出ているものではバボラーク(当時17歳!)によるJ.Pauer(?)のコンチェルト、バウマンによるモーツァルトの3番が収録されています。
ところでホルンに関してはフランスの人がまったく見当たらなかったんですが、なにかあるんでしょうか?

CDの詳しい情報はコチラ↓を参照してください。
http://www.br-online.de/kultur-szene/klassik_e/pages/ard/ard_cd.html


481.生な感覚

name: 夢中人 - 2003/05/05

いろいろ教えていただいて本当にありがとうございます。以前は断片的にしか知らなかった出来事がつながってきて益々面白く感じるようになってきました。

ケルさんのロンドン・バロック・アンサンブルのレコードは特にヘンデルやハイドンが曲の面白さとデニス・ブレインを始めとするプレーヤー達の冴えた技(ワザ)が電光のように交錯します。Testamentのモーツァルトを聴いても判りますがオーボエの音色が鋭くて現在よく聴くものと違っています。あちらの人はsour(酸っぱい)と上手く表現します。

これらレコードがカール・ハースの学究目的の資料的録音として数十年も埋もれたままでいるのが本当に不思議です。デニス・ブレインの芸術にも一部収録されていますが録音年代が古いものほどより優れた演奏となっており追加を願いたいものです。

ブレインのシューマンのアレグロでのブレスはとてもはっきり聞こえますね。CDで最初に聴いたときにちょっと感動したのを覚えています。昔フルトヴェングラーの(指揮台に向かうときの)足音入り第九なんてレコードがありましたがそこまで生な感覚にこだわる気持ちよく理解できます。

同じくTestament盤のフリッツ・ブッシュ/グラインドボーン祝祭管弦楽団(ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団)によるモーツァルト「コシ・ファン・トゥッテ」がありますがリハーサル風景が入っていてあの有名な「あなたどうぞ許して」のソロをブレインが見事に?外すのをご存知でしょうか。あまりない体験なので最初妙に感動してしまいました。


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