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150.BBC響時代のオーブリー・ブレイン

name: 夢中人 - 2002年09月21日 15時43分30秒

大演奏家、ホルン教授として畏れ崇められたオーブリー・ブレイン。BBC交響楽団は、首席のオーブリー(1928-1945在籍)が執着したためにフランス式(細ボア、ピストン式ホルン)のラウーからドイツ式(太ボア、ロータリー式)アレキサンダーへの切替が一番遅れたといいます。

指揮者のセルゲイ・クーセヴィツキーがBBC響に客演した際、オーブリーは音が小さいと注意された、と言われますが、果たして彼の音が小さかったというのは甚だ疑問です。息子のデニスが長じてオットー・クレンペラーから同じことを言われたところをみると、父子ともども「嫌なものは嫌」だったのではと想像しつつ、BBC響/アルトゥーロ・トスカニーニのメンデルスゾーン夜想曲とブラームス交響曲第2番(Testament、SBT1015、P1993)を聴きました。音、大きいです。

オーブリーの言葉に「ホルンとは全く子供のような、生きた創造物」というのがあります。親しみ易い息子と違って、オーブリーはどこか冷たかった。我が息子は自分よりも凄い、と早くから気付いていて楽器や演奏家としての自分を殊更大きく示そうとしていたのがBBC時代。子供を弟子にした師匠は親馬鹿も出来ないし、お父さんはこんなに偉いんだ、と常に。

トスカニーニとの録音は、他にもブラームスの4番やベートーヴェンの7番がありましたが、いかにも演奏スタイルが古くさく、CD(EMI)も廃盤です。


149.子供の遊び

name: 夢中人 - 2002年09月20日 23時32分47秒

ビゼーの組曲「子供の遊び」は、5曲からなるシンプルで美しく楽しい小品です。フランス人ならずとも、この曲を愛する指揮者は多いようで現在は引退してしまったイタリアの巨匠、カルロ・マリア・ジュリーニもフィルハーモニアとの初録音(1955年、1956年)でヴィヴァルディの「四季」とともに取り上げました。

スティーヴン・ペティットの著書「フィルハーモニア管弦楽団」によりますと、ジュリーニは「四季」はもちろんのこと、ビゼーでもそのリハーサル時間の多くを弦楽器に割り当てたため、フィルハーモニアの弦楽器奏者たちはジュリーニをとても好んだけれども、管楽器奏者はそうでもなかった、といいます。ウォルター・レッグはレッグでこの小品に足掛け2年、3日間もかけるジュリーニにやきもきしていたに違いありません。

退屈したフィルハーモニアの管楽器奏者たちが、果たしてイマジネーションに富んだひとふしを吹いているかどうか、とても楽しみな一枚であります。


148.LSOのオーブリー・ブレイン

name: 夢中人 - 2002年09月19日 22時01分53秒

今月のデニス・ブレイン関連新譜、EMI「20世紀の大指揮者」シリーズから2点。

CZS 5 75462 2

ビゼー/組曲「子供の遊び」

フィルハーモニア管弦楽団/指揮カルロ・マリア・ジュリーニ(1955年10月2日、1956年10月6日、7日7日録音、ステレオ)

CZS 5 75468 2

ベルリオーズ/歌劇「ベンヴェヌート・チェルリーニ」序曲

フィルハーモニア管弦楽団/指揮パウル・クレツキ(1951年9月6日録音)

どちらもホルンのソロがないし、2枚組CDで1曲だけというのはどうも、とおっしゃる方に録音は良くないですがロンドン交響楽団(LSO)/アルバート・コーツ CZS 5 75486 2 で父オーブリー・ブレイン(1893-1955)の名演奏を聴く、というのは如何でしょう?

スティーヴン・ペティット著、山田淳さん訳/デニス・ブレイン伝によりますとオーブリーがLSOの首席になったのが1923年11月、BBC交響楽団へ移籍する為、最後となった演奏会が1929年4月8日。その間、主席指揮者だったアルバート・コーツと「ティル・オイレンシュピーゲル」や「ジークフリートのラインへの旅」、「ラインの黄金」前奏曲などを録音した、とあります。

このアルバムで上記期間に該当するのが

ウェーバー/「オベロン」序曲 (1926年10月25日)

ラヴェル/ラ・ヴァルス (1926年3月26日)

ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲 (1926年9月16日)

同/楽劇「ラインの黄金」から「ワルハラ城への神々の入場」 (1926年1月26日)

同/楽劇「ワルキューレ」から「魔法の火の音楽」 (同)

同/楽劇「神々の黄昏」から「ジークフリートのラインへの旅」 (同)

フンパーディンク/歌劇「ヘンゼルとグレーテル」序曲 (1926年10月26日)

リヒャルト・シュトラウス/交響詩「死と変容」 (1928年10月12日)

ケルさんは遺作となったディスコグラフィーでペティットのあげた「ジークフリートのラインへの旅」の録音月日を1929年10月29日とし、演奏はLSOの首席をオーブリー・ブレインから引き継いだオーブリー・ソンガーではないか、と推測しています。そんな恩師の教えに拘らず、夢中人の耳はブレインと判断しました。

この暇人め、と言わずご意見をお聞かせ下さい。ひょっとしたら今月はスーパー・スターの息子と大演奏家の親父によるディスクの競演になるかもしれない訳ですから。

因みにアルバート・コーツ(1882-1953)は、ロシア(ペテルスブルグ)生まれ。トーマス・ビーチャムより3歳下。エードリアン・ボールトより7歳上、バルビローリやサージェントより少しだけ上の世代。ホルストの「惑星」を最初に全曲演奏したり、600面に及ぶ録音を残しましたが、晩年は不遇に終わりました。



147.デニス・ブレインの楽器

name: 夢中人 - 2002年09月17日 9時25分47秒

イギリスホルン協会ウェブサイトからのニュースです。

デニス・ブレインのアレキサンダー・シングル(ホルン)が11月15日、マイケル・トンプソンとリチャード・ワトキンスによって再び演奏されることになった。1957年、デニス・ブレインが悲惨な交通事故で亡くなって以来、このホルンが公に演奏されるのは初めて。演奏会はホルンの新しい所有者である王立音楽院(RAM)で金曜ランチタイムコンサートの一つとして行われる。トンプソンはモーツァルトの断章ホ長調を、ワトキンスはRAMの学生とデーヴィッド・マシューズの2本のホルンの為のカプリチオを何れもブレインの楽器を使って演奏する。

トンプソンは演奏のほか指揮を行い、ハイドンの交響曲「ホルン信号」を振る・・・(後略)。


146.BBCの講演リサイタル、「初期のホルン」(抜粋)

name: Favart - 2002年09月16日 22時09分51秒

夢中人様
翻訳を掲載していただき、ありがとうございます。英語力不足(特にヒヤリング力)で苦慮していましたが、翻訳があると少し話が分るような気がします。
東芝EMIの翻訳とBBCレコードREGL352のSIDE1-Band5は同じですね。(BBCレコードの始めに解説のイントロがあるのを除いて)
冒頭に3種類のホルンの比較がありますが、「水撒きホース」のことを「最も新しく安いホルン」とすまして紹介していてユーモアたっぷりです。たしかによく聴くと少しプアーな音ですが、何も言われなければホースとは分りません。次の「1818年のフレンチ・ホルン」と「DBがふだん使っているアレキサンダー」は私には区別がつきませんでした。(まだ、耳の磨きが足りない)
翻訳を読んでもまだ分らないところがあります。
�〇呂瓩裡骸鑪爐離曠襯鵑捻藾佞靴振覆龍別勝�作者不詳の「狩の音楽」?
�∨粗�の曲の「1818年のベルに模様がついているフレンチ・ホルン」とブリテンの曲の「1818年のハンド・ホルン」は同じホルンのようですが、作者不詳の二重奏とモーツァルトの二重奏も同じ1818年のラウーなのでしょうか。私の耳では判別不能です。サンダースのホルンはやはりナチュラルホルンなのでしょうか?・・・などと考えていると頭が痛くなりますが、最後のモーツァルトは楽しく聴けました。茶目っ気たっぷりのモーツァルトがロイトゲープをからかっているのが目に浮かびます。

冒頭の演奏をラジオで聴いて、ゴムホースと判る人はまず一人もいないのではないでしょうか。デニス・ブレインが「ふだん使っているアレキサンダー」と言うと、我々はまず事故の時にへちゃげてしまったB♭シングル・ホルンを想像しますが、この場合はハンド・ホルンと同じ調性のF管を備えたF/B♭か何かのダブルホルンではないか、と愚考しています。ハンド・ホルンは、もともとヴァルヴの無いナチュラル・ホルンのことですが、この場合は着脱式(デタッチャブル)のピストンを装着したものを指しているのかな、とも思うのですが果たしてどうでしょうか。

ニール・サンダースとの二重奏はそういったラウー・ホルンまたは現代のホルンによる演奏で、ナチュラル・ホルンによるものとは思えません。番組のプログラムではモーツァルトの1番で「ナチュラル・ホルンによる演奏」と明記してありますので、こちらを聴くことが出来ればその音色の違いがハッキリ判ると思うのですが・・・。

2番ホルンで上手さが目立つのがニール・サンダース(1923-1992)。16歳でテノールのリチャード・タウバーとの演奏旅行に出たのが最初で、18歳でロンドン交響楽団の首席となってすぐ軍に召集されました。戦後フィルハーモニアでデニス・ブレインの2番となり、そこで7年間活躍。そのほかロンドンで、LPO、BBC響、メロス・アンサンブル、またベンジャミン・ブリテンとも友人となってオールドバラ音楽祭で演奏しました。

その後アメリカに渡り、1970年から西ミシガン大学教授となり後進の指導にあたりました。

145.田園交響曲

name: 夢中人 - 2002年09月16日 11時10分57秒

コーラス・グループのダークダックスが歌う「田園」をご存知ですか?冒頭のオーボエのソロのふしを「村の娘さんこんにちは」という歌詞で楽しく歌います。中学の時、音楽の時間に先生がレコードを聞かせてくれたのが最初で、以来ブルーノ・ワルター、カール・ベーム、レナード・バーンスタイン(VPO)、オトマール・スイトナー、ヘルベルト・フォン・カラヤン(フィルハーモニア)と遍歴して、今日ようやくサー・トーマス・ビーチャムの名盤(+第8番、Sony classical UK SMK89888)に辿りつきました。

ベートーヴェンはウィーン郊外の美しいハイリゲンシュタットの初夏の自然を描写しましたが、ビーチャムの場合はノーフオークのど真ん中にあるラヴリェストなカントリーサイドといった感じでしょうか。ロイヤル・フィルハーモニーの管楽器チームはとても上手で、第2楽章�狆�川にて�瓩離�ーボエ(テレンス・マクダナー)とクラリネット(ジャック・ブライマー)による小鳥のさえずりは、「本物」のように聞こえました。第3楽章�爐い覆�の人々の楽しいつどい�瓮�ラの急下降とホルンの飛び出しも最高。第5楽章の最後のソロはストップをかけずに吹きます。

ところで昨日、ホームページに青い記念標識を掲げました。もしもう一度イギリスに行けたら、この目でハムステッドの旧自宅のある標識を見てみたい。それからエディンバラ大学楽器博物館に展示しているデニス・ブレインのラウー・ラバイェ、許されるなら王立音楽院にあるアレキサンダーも見て、さらにノーフォークにあるというビーチャム卿博物館(Archive)に行きたいですね。

BBCの講演リサイタル、「初期のホルン」(抜粋)を参考文献に掲示 article9.html しました。


144.バルヒェット。近藤さん。

name: CATO - 2002年09月15日 12時39分04秒

さすが皆さん、ツーといえばカーで、うれしくなってしまします。

○バルヒェットについては、できれば管なしのカルテットを探して聴けたら、感想を掲示します。ご教示ありがとうございます。

○出ました!近藤望!!!。私が大フィルの定期によく行っていたころ(25年から35年ほど前)、最大の目的は近藤さんの音を聴くことでした。調子の上がっているときの日本人離れした演奏は記憶に深く残っています。例えば田園3楽章のクラリネットの下降を受けて飛び出す力強いソロ。少々外れても許せる独自の力強さと美しさがありました。暴論承知ですが、あのころは近藤さんとその他の奏者の力量に差がありすぎたような気がします。朝比奈との海外公演でのチャイコフスキー5番のソロをFMで聴いた感激もよみがえります。あの頃は大フィルを取り巻く空気が熱かったなあ。  近年の、朝比奈ではなく「朝比奈フィーバー」には、少なからず違和感を感じ、参加し損ねました。晩年のブルックナーは聴いておくべきでした。

1975年6月25日大阪厚生年金会館中ホールは私も行きました。あと、定期でのRシュトラウスの1番とか、管アンサンブル演奏会での「もう一人のティルオイレンシュピーゲル(?)」がよかったです。あれはデトモルト帰りの成果を広く披露されていた頃かも。最近も、時々TVでお見かけします。管楽合奏の活動が最近もあるんでしょうか。


143.バルヒェットのレコード、ブルックナーの7番

name: Favart - 2002年09月15日 10時39分42秒

昨夜はウーブラドゥ/ヴェスコーヴォのモーツァルトの協奏交響曲K.497bを初めて聴きました。のびのびした演奏で気に入りました。バルヒェット/ヴェスコーヴォのモーツァルトの五重奏も、すばらしいですね。
CATO様
バルヒェット(1920.08.03-1962.06.05、ドイツ)といえば、私もレコードを持っていました。四重奏ではありませんが、フリードリッヒ・ティレガント指揮南西ドイツ室内管弦楽団のブランデンブルク協奏曲のソロをバルヒェットがうけもっています。1965ころ購入したレコードですが、いかにもドイツ人らしい堅実な演奏で気に入っています。
バルヒェットのLPレコードは中古市場で人気があるようです。http://...
CDも少しあるようです。ヴェスコーヴォとのモーツァルトのCDもあるんですね。
http://...

ブルックナーの7番は私も大好きです。
1973年カラヤン/ベルリンフィル(NHKホール、フルート=ガルウェイ、ホルン=?)、2000年のシャイー/ロイヤル・コンセルトヘボウ(サントリー・ホール、フルート=バイノン、ホルン=?)を聴いています。2000年のシャイー演奏はオケのすぐ真横で聞きましたが、音の渦の中にいるようでした。家(レコード)では聴けない音でした。このころはホルンに特に関心がなかったので、演奏者が誰か分りません。


142.近藤さん

name: 夢中人 - 2002年09月15日 7時45分34秒

実家にあった古いプログラムは震災でどこかにいってしまいましたが、学生時代に行ったチケットのフォルダーは残っていました。その中の一枚「近藤望ホルンリサイタル Nozomi Kondo ● Horn Abend 」1975年6月25日大阪厚生年金会館中ホール、見つけました。CATOさんも行かれたと思いますが、曲はハイドンの2番、ロセッティの1番、モーツァルトの2番、アンコールで外山雄三の協奏曲の第3楽章とモーツァルトの第3楽章を演奏されました。まず全編独奏というのが凄かったです。

ヴェスコヴォ良いですね。バルヒエットは確かドイツ人?だったと思いますが・・・。


141.バルヒェットカルテット

name: CATO - 2002年09月14日 19時04分17秒

ブレインのモーツアルト5重奏から派生して、ヴェスコヴォ他の演奏を聴きなおしました。そして、ついでに管の五重奏を久々に聴きなおすうち、ランスロのクラリネットなんかにも再会しました。そのうち、共演しているバルヒェトてええやん、と感じ入ったしだいです。なんというかスキッと寄り添っているし、キビキビしています。そこでtowerecordsなんか見てみましたが、彼ら独自のカルテットの演奏は普通には入手できないことを知りました。
だれか、バルヒェットとは何者か、また、彼らの録音等について情報をお持ちでしたら教えてください。


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