590.デニス・ブレインとダニエル・ブルグのシュトラウスNo.2 | |
name: | Favart - 2003年10月12日 21時20分08秒 |
ダニエル・ブルグ/フロマンの演奏時間は18分15秒でブレイン/サヴァリッシュとほぼ同じです。しかし、何と音楽の異質な事!軽くソフトでマイルドなブルグに対してブレインは緊迫感のある厳しさを感じる演奏。シュトラウスへのアプローチとしては私はブレインの方が好きです。ブルグのシュトラウスは本当に美しいけれどもシュトラウスの音楽としては物足りない気がします。フランスの奏者がオーストリア、ドイツ系の作曲者の演奏をする時にしばしばこんなことを感じます。モーツァルトの場合は例外的にフランスの奏者でもオーストリア、ドイツの奏者でも違和感なく聞けます。この点モーツァルトはヨーロッパの国境を超えた作曲家と言えそうです。皆様はいかがでしょうか? |
589.演奏時間(続き) | |
name: | CATO - 2003年10月12日 10時15分45秒 |
リヒャルト・シュトラウスはブレインのしか持っていないので比較できずに残念です。 そこで、モーツァルト/協奏曲第1番の、今度は第1楽章をブレインとザイフェルトで聴き比べてみました。ブレイン4'35、ザイフェルト4'47です。私の印象では、時間とは逆でザイフェルト/カラヤンのは、大阪風に言うと、せわしない感じです。カラヤン絶頂期のBP伴奏で、カラヤンは伴奏でもブレイン以後の定番を記録しようとしてハリキリ過ぎた?確かに、録音がいいのでしょうが、木管などの表情もくっきり聴き取れます。ということは、ザイフェルト独奏という当然の前提があまり強く感じられません。それ行け颯爽と、やれ行けとカラヤンがせっついている感じがします。しっくり感がありません。 あと、これはずっと思っていたのですが、ザイフェルトのホルン活舌は模範的で文句なしですが、ブレインと比較すると、特に、早いパッセージの一音一音で音が出てくる時間が0.0何秒か遅い印象です。心では完璧なテンポとイントネーションで演じているのに、音が0.0何秒か遅れている。一方ブレインは自在に歌えています(今回の聴き比べで再認識しましたが、これはやはり奇蹟です)。この点は、オーケストラのホルン奏者としてはザイフェルトを最大限に信頼していたカラヤンが、独奏者としブレインと較べると・・・と、最も判っていたんでしょうが。 |
588.シュトラウス/協奏曲第2番、演奏時間 | |
name: | 夢中人 - 2003年10月12日 0時14分23秒 |
CATOさんの演奏時間比較に続いてリヒャルト・シュトラウスの協奏曲第2番(Allegro-Andante-Allegro)についても調べてみました。 初演者ゴットフリート・フォン・フライベルクのORF放送録音(ベーム、VPO、1943)18’57、ブレインのBBC放送録音(ジェンキンズ、BBCウェールズ、1951)16’30!と正規録音(サヴァリッシュ、PO、1956)18’17、タックウェル(ケルテス、LSO、1966)20’02、ハウプトマン(カラヤン、BPO、1973)19’50、バウマン(マズア、LGO、1983)19’49。 ブレインの放送録音は時間の示すとおりかなりさっさとしているけれども協奏曲ぽい演奏。サヴァリッシュとのレコードも独奏とオーケストラの掛け合いが聴きどころです。タックウェル以降「ホルン独奏付き交響曲」のような演奏ばかりのような気がします。 |
587.モーツァルト/協奏曲第1番(絶筆)の第2楽章 | |
name: | Favart - 2003年10月11日 23時41分08秒 |
早速、千葉さんの1997年を聞いてみました。第2楽章は本当に遅いですね(4分31秒)。岩城宏之/N響との録音(1969年)でも3分59秒でやや遅めです。本来は第2楽章の後のしめくくりの第3楽章になるはずだった楽章なので、ここは軽快にさっと早めに演奏するのが良さそうです。何か千葉さんの思い入れがあるのでしょう。 パイヤール/デル・ヴェスコーヴォは3分26秒ですが、このくらいで丁度良さそうな気がします。 ちなみに、この第2楽章の楽譜にはモーツァルトの書き込みがあるそうです。 ホルンが入ってくるところに「君、ロバ君、元気を出して---早く---続けろ---頑張れ---元気を出して、---畜生---ああ!---ああ!憐れだな---ブラヴォー、みじめな奴め」とあり、また楽章の最後には「やれやれ?もうけっこう、もうけっこう!」と書き込まれているそうです。これはロイトゲープ(当時のホルン奏者)をからかう愉快ないたずら書きで彼のためのホルン協奏曲に共通してみられるとのことです。二人がいかに親密な関係にあったかが分ります。(例の本より)
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586.(欠番) |
585.演奏時間 | |
name: | CATO - 2003年10月11日 10時27分33秒 |
タックウェルの話題が出たので、彼(マーク、LSO、1968)、ブレイン(カラヤン、PO、1953)、ザイフェルト(カラヤン、BP、196?)、千葉(手塚幸紀、臨時オケ、1997)を聴いてみました。と言っても、モーツァルトのみです。第一番第二楽章アレグロで比較すると実測演奏時間は、各々3’51、3’36、3’15、4’28でした。ザイフェルトというよりカラヤンの颯爽感過剰演出の失敗と千葉さんの境地のスローテンポ!?が印象的です。そして、黄金対照としてのブレイン。というわけで、いくら頑張ってもブレインの影が付きまとうタックウェルの苦しさを思いました。 ホルンで、極端なテンポの例があればお教えください。
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584.デニス・ブレイン室内管弦楽団 | |
name: | 夢中人 - 2003年10月09日 21時06分53秒 |
スティーヴン・ペティット/山田淳さんによる伝記にデニス・ブレインが1956年、自分のオーケストラを組織し演奏会を開いた記述があります。 ホルン奏者として名声を得てホルンのための音楽の啓蒙とレパートリーを広げる努力の次にブレインがチャレンジしたのが指揮者への道。もし彼が長生きして指揮者としてのキャリアを積んだとしたらロンドンの四大オーケストラのどれかのシェフを務めたに違いないと夢想しています。 デニス・ブレインの室内オーケストラの演奏会は殆どがモーツァルトでブレインは指揮のほかに協奏曲を演奏したとあります。バリー・タックウェルも同じようにホルンと指揮をしたレコード、モーツァルト・ホルン作品全集を残しました。その解説書にはタックウェルが真ん中に立ってホルンを吹きながらイギリス室内管弦楽団を指揮?していて、客席側にお尻を向けている写真が載っていてます。 |
583.カーマニアもう一人! | |
name: | Favart - 2003年10月05日 21時56分26秒 |
こちらはオートバイですが、かのマルセル・モイーズ!であります。 「1923年にモイーズは初めて自分の車を購入した。アメリカ製Reading Standardのオートバイである。彼はオートバイの虜になり、夏の数ヶ月は(パリから)故郷のサンタムールへ頻繁にツーリングをした。セリーヌ(妻)、マルグリット(娘)、デルボ夫人(オペラ・コミック座のトロンボーン奏者Raphael Delbosの妻)をサイド・カーに乗せ、ルイ(息子・・・フルート奏者、ピアノ奏者)は後部座席に、そしてモイーズ自身がバイクにまたがるといったかっこうで。」(注:このオートバイは6人乗りの“モンスター”という名前のオートバイらしい。本に写真が載っています。この写真は壮観!!!の一語に尽きます。一見の価値あり。) 以上はTREVOR WYE著、“MARCEL MOYSE” - AN EXTRAORDINARY MAN(1993,Winzer Press - Iowa)。「フルートの巨匠マルセル・モイーズ」(1995年、音楽の友社)。 |
582.車の話 | |
name: | CATO - 2003年10月04日 21時26分46秒 |
のついでに、彼の車の話をご紹介しておきます。http://web.infinito.it/utenti/g/giuseppe.angilella/abm/life.html 前から見ていた出来過ぎた面白い話ですが、日本語にしたのは今回初めてです。 訳:彼は怪我を恐れて、スポーツを敬遠していたけれども、スポーツカーには夢中であった。唯一の贅沢といえば、一台のフェラーリとのこと。それを、猛スピードで運転するのが大好きでした。一度、警官に停止命令をくらい、職業を聞かれた。 彼曰く、「演じて(遊んで)います」 「どこで?」と警官。 「あちらこちらで」と、彼。 「遊び人かぁ、じゃあな」と警官。 「そう、遊び人」と彼はいやに納得してしまった。 Cars. Although he was afraid of sports, lest he could get harmed, sports-cars were his passion. His only luxury was reported to be a Ferrari, which he enjoyed driving at high speed. Once, a policeman halted Arturo Benedetti Michelangeli in his car, and asked him what his job was. I play, he is reported to say. Where?, the policeman asked him. Here and there, he answered. A tramp, then. -- Yes, say a tramp, was his conclusion. |
581.訂正(578&579) | |
name: | Favart - 2003年10月04日 15時40分59秒 |
シトロエンTR2は間違えでした。三浦淳史氏のレコードの解説(ワルター・ソサエティの日本盤OW-7218-BS)を鵜呑みにしたのが原因。最後の車は英国製でありました。でも、シトロエンもお気に入りだったようで。「車の話」、「マイケル・レビン」は始めて拝見しました。トップのメニューになかったようで分りませんでした。 若い日のR.シュトラウス、ほんとうにすばらしいですね。 |