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40.(欠番)


39.教えてください

name: CATO - 2002年06月08日 22時45分24秒

夢中人さんにCD郵送のお手間をかけ、うっとり繰り返し聞いた者です。

この掲示板のどこかにあるのかも知れませんが、教えてください。
フィルハーモニアの録音はいいものが多くて今でも多くが生き残っています。今日もクレンペラー指揮POのべートーベン1と7を買いましたが、
1の録音が悲しみの1957年です。7は1960年。

1957年以前のPOの録音なら、ブレインが1stを担当しているのが殆どでしょうが、この録音は確実に彼が吹いているというようなリストがあれば教えてください。(ブレイン以外というリストの方が簡単かも知れませんが)。また、この録音は1st以外を担当してしていて、あの魅惑のしっかりした中低音が楽しめるというような録音がありますか?

CATOさん、投稿ありがとうございました。以前はスティーヴン・ペティットの Philharmonia Orchestra complete discography 1945-1987(John Hunt 1987)が唯一の拠り所でしたが今や絶版。でもいまやデニス・ブレインのコレクターにとって決定的な本が出ました。 Robert L Mershall : DENNIS BRAIN ON RECORD(Margun Music,Inc. 1996) です。EMIのブッキングシートやデニス・ブレインの国内・外旅行スケジュール、アラン・シヴィルの私信などを参考にして編纂されたまさに労作です。デニス・ブレインの参加した録音が作曲家名順、録音年月日順、指揮者名順、声楽家名順…と縦横無尽に索引できるようになっており、最後に至っては「デニス・ブレインのいないフィルハーモニア、RPOの録音」までリストされています。一部誤りを指摘されるむきもありますが、これだけ徹底して作られたことに全く頭が下がります。入手方法は、Margun Music,Inc. 167 Dudley Road,Newton Centre,MA 02159 U.S.A. に直接注文するほか、OSMAN MUSIC などでネット販売されています。値段は送料込みで6、7千円だったように記憶しています。また当サイトの Orchestral solo favourites(オケマンとしてのデニス・ブレイン)は、これらの本を参考にしていますので見て下さいね。

ヘルベルト・フォン・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団、ベートーヴェン/第9交響曲、第3楽章の4番ホルンのソロは、デニス・ブレインが吹いたと伝記に記述されています。だとしたらフルトヴェングラーのルツェルンの第9もそうなのでしょうか。夢中人の想像です。

38.エリザベス・ラトイェンスの録音探しています

name: 夢中人 - 2002年06月07日 13時00分29秒

ラウー・ミルローアメリカの友人が Raoux Millereau を購入しました(先日KAZUさんにご紹介いただいた例のモノで、購入価格は、$2026.00、邦貨で約25万円)。まだ演奏可能で本当に良い音がするそうです。その彼がブレインによるエリザベート・ラトイェンス Elizabeth Lutyens のホルン協奏曲の録音を探しています。もし何かご存知の方がいらっしゃいましたら夢中人までご一報下さい。よろしくお願いします。


37.アンブシュア

name: 大山幸彦 - 2002年06月03日 14時48分15秒

うーん、一度も考えたことないです。テヴェ先生もある弟子にいってました、「そんなどうでも良いことよりもっと本質的なことをかんがえなさい」

大山様 こんなことを言っても仕方のないことなのですが、私、実は唇がぶ厚い上に前歯がデカく、アンブシェアがかなり下つき、右寄りでして全く不細工です。高校生の頃、一度矯正されて全然音が出なくなりました。先生がきちんと真ん中よりやや上にマウスピースを当てられているのを見て、あゝ俺のはダメだと思いました。テヴェさんは、良い先生ですね。 6月8日 夢中人

36.クラシック嫌いにも

name: 夢中人 - 2002年06月01日 14時31分17秒

実はウチのカミさんは大変なクラシック嫌いでして、「蘇るデニス・ブレイン」を未だ一度も聞いたことことがありません(泣)。本人に言わせますとホルンの音は、ブー、ブーいうだけでつまらないのだそうです(又泣)。そんな人が極めて例外的に耳を傾けるのが2曲だけあります。ひとつは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18(ベンノ・モイセイヴィッチ(pf)、ヒューゴ・リグノルド指揮フィルハーモニア・オーケストラ、Royal Classics ROY 6451、P1994)、もう一つは、プロコフィエフの交響曲第1番ニ長調作品25「古典的」(エフレム・クルツ指揮、同オーケストラ、EMI CZS 7 67729 2 、P1993)です。

多分ラフマニノフは、テレビやヴィデオで何度か見たイギリス映画『逢びき』(1945年)を見て、主演女優シリア・ジョンソン演ずるサラリーマンの貞淑な妻ローラの儚(はかな)い恋に涙したせいでしょう。上記映画では、デニス・ブレインのむせび泣くようなソロが幾度となくリフレインされて場面をいやが上にも盛り上げます。

またプロコフィエフは、軽快な曲調が毎日こま鼠のように働く彼女の生活リズムにぴったりと合っているものと想像しています。この前など、同曲のフィルハーモニアによる異種録音盤(ニコライ・マルコ盤、イーゴリ・マルケヴィッチ盤)と聴き比べをして、中でもクルツ盤が「リズムが切れていてベスト」、と断じていました。

私は、一年に数度何食わぬ顔をしてこれらのCDをかけますが、その度に彼女はしばし聴き入って「あら、この曲何ていうのかしら?」と尋ねます。


35.生誕80周年に出たCDとセレナードのこと

name: 夢中人 - 2002年05月23日 22時17分24秒

昨年のデニス・ブレイン生誕80周年、本家EMIはなぜか沈黙していましたがBBC Legendがベートーヴェンの六重奏曲作品81bほか(BBCL 4066-2)、Dutton Laboratoriesがモーツァルトのホルン五重奏曲K407(CDBP9717)、と新譜を出しました。それと忘れてならないのが、もう一つの本家、Deccaのブリテン「テノールとホルンと弦楽の為のセレナード作品31」の再発盤(Decca 468 801-2)です。

このセレナードは、6人の詩人(チャールズ・コットン、アルフレッド・テニスン、ウィリアム・ブレイク、15世紀の無名詩人、ベン・ジョンソン、ジョン・キーツ)による歌曲集で、自然倍音によるホルン独奏がその前後をはさみます。順に1.プロローグ、2.パストラール、3.ノクターン、4.エレジー、5.追悼の歌、6.賛歌、7.ソネット、8.エピローグとなります。曲は、ワルター・ゲーアがモーリー・カレッジ・コンサートとロンドンのウィグモア・ホールで開いていた一連の演奏会の為に書かれましたが、1943年10月15日、同ホールにて訳あってブージー&ホークス社の主催の演奏会で初演されました。

実はこのセレナードに含まれなかった7つ目の歌曲 「深紅の花弁は眠りに就く」 の楽譜(テノールとホルン、ピアノ)が作曲後43年を経た1986年、ブリテンがブージー&ホークス社の Erwin Stein に宛てた手紙の中から発見されたものを、ロンドン交響楽団のデイヴィッド・パイアットが録音(Erato 8573-80217-2、P2000)しました。

デニス・ブレインは、Deccaに2度録音を行い、その記念すべき第1回目の録音は、1944年5月25日と10月、ロンドン、NW6、デッカ・スタジオにて今度は作曲者とボイド・ニール弦楽合奏団により行われました。既に1992年にCD化されその翌年には国内盤(POCL-3388)も発売になりましたが、2001年のリマスタリングで、より良い音になったようです。2度目(LP、LXT 2941)は、あのヘルベルト・フォン・カラヤン/フィルハーモニアとのモーツァルトの協奏曲の全曲録音を終えた2日後、1953年11月25日から3日間かけてサー・ユージン・グーセンス指揮新交響楽団の弦楽メンバーと行われました。

1度目は、ラウーF管、2度目はモーツァルトと同じアレキサンダーB♭管を使用しましたが、いずれも素晴らしい演奏です。特に録音も素晴らしい2度目の録音のCD化が切に望まれます。


34.(欠番)


33.IHSの新譜ニュースから

name: 夢中人 - 2002年05月18日 9時54分35秒

国際ホルン協会(IHS)の雑誌「ホルン・コール」最新号の新譜評にデニス・ブレインの新譜が出ました(連絡先は、SotoneCD@aol.com となっています)。

Brain/Chapman/Sanders/Cursue

Mozart: Aria from Cosi fan tutte
Haydn: symp No. 31 in D "Horn signal"
Beethoven: Abscheulicher...Komm Hoffnung (Fidelio)
Tchaikovsky: Waltz of the Flowers from "Nutcracker"
Tchaikovsky: Second Movement from symphony No. 5
Bach: Quoniam from B-minor Mass
Rossini: Overture Semiramide

ちょっと寄せ集めっぽい(あまり人のことは言えませんけれども)ですがオケマンとしてのデニス・ブレインを1枚で堪能できる、といった趣向です。


32.正しくないアンブシェア

name: 夢中人 - 2002年05月17日 22時03分24秒

デニス・ブレインの写真の中で、ラウー・ホルンを構えているものがあります。モーツァルトのコンツェルトのCD(CDH 761 013 2)などよく使われる写真なのですが、アンブシェア(唇の作り方やマウスピースの位置)を注意深く見ると、いわゆる「正しい」ものではないことが判ります。

正しいアンブシェアここでいう「正しい」アンブシェアとは、ガンサー・シュラー著『ホルンのテクニック』(音楽之友社、昭和40年)によりますと、「まず唇をごく普通に閉じた状態にして、だいたい上唇のふたつの山がマウスピースのリム(周縁)の最上部がしろい皮膚にあたりマウス・ピースが、だいたい口のまん中にくるはずである…」。さらに「こういうアンブシェアをしない生徒は、たいてい失敗するし、変えられなかった場合は、上達しないし、最終的にはホルンを吹くことをあきらめなければならなくなった人も少なくない」とあります。

デニス・ブレインのアンブシェアは、スティーヴン・ペティット著山田淳さん訳の伝記によりますと、「中・高音域から最低音域に移る際に切れ目が生じ、唇のポジションを変更しなければならなかった」とありますので、シュラーが「わたくし(シュラー)のいうマウス・ピースの位置によれば、ホルンの完全な4オクターブの音域をかんたんに、しかも切れ目なしに跳躍することができる」と記述しているのと極めて違っていたことが判ります。

それでこういう正しくないアンブシェアがブレインだけだったかというと、そうではありません。アラン・シヴィル(1929-1989)の2番目の奥さんシャーリー・ホプキンスが、シヴィルのアンブシェアはunusualで、マウスピースは唇のほぼ一番上あたりと下唇の一番下との間に入りこんでいた、と証言しています(Testament SBT 1102のブックレット、P1997)。これも上記デニス・ブレインのと同じアングルの写真で確認できます。

20世紀を代表する二人のイギリスのホルン奏者が正しくないアンブシェアだった訳ですから、シュラーのいう「正しいアンブシェア」も怪しいもんだと思いましたところ案の定、おしまいの注に小さい字でこうありました…「16年ちかく生徒を教えていても、マウス・ピースが完全に唇の中央にきている人はほとんどいなかった。大抵その原因はわずかな歯並びの不均整にあるようである。だからこういった肉体的な理由から、口の中央にマウス・ピースがきていない人の中にも素晴らしい演奏をする人がいるということは、マウス・ピースを唇の中央にあてがうことが必ずしも必要条件ではない(もちろん、この方が望ましいが)、という証明になるかもしれない。」

最近のホルンのテキストがアンブシェアのことをどう書いてあるかは知りませんが、でもホルン吹きの皆さん!デニス・ブレインもアラン・シヴィルも正しくないアンブシェアだったことはとても救いになりませんか?


31.誕生日

name: 坂本直樹 - 2002年05月16日 20時05分51秒

そうか、1921年5月17日ですね。
私はひっそりと「蘇った」演奏を聞きましょう。
イギリスへ行きたいなあ。
ホルン欲しいなあ。(これはブレインと関係ないですね。ラウーを買おうなんて思ってませんから)


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