210.シュトラウス/ホルン協奏(狂騒?)曲第2番 | |
| name: | 夢中人 - 2002年10月25日 22時43分43秒 |
1994年、Orfeo(C 376 941 B)と Pizka Edition(HPE-CD 04)レーベルがゴットフリート・フォン・フライベルク(1908-1962)とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/カール・ベームによるシュトラウス/ホルン協奏曲第2番変ホ長調(1942)を出したのには驚きました。 以前レコードの解説書で1943年8月11日、ザルツブルグ音楽祭において上記メンバーが初演したことは歴史的事実として知っていたものの、まさかオーストリア放送局(ORF)のアーカイヴに録音テープが残されていたとは夢にも思いませんでした。Orfeo 盤は録音年を1944年、Pizka 盤は初演から3週間後の同じメンバーによるライヴ録音としていて、あたかも別の演奏のようですが聴いてみると明らかに同一。デニス・ブレインのように小回りは利かせませんが、ウィンナ・ホルンの重量感は大変なものです。 同じ年10月15日、ロンドンではブリテンのテノール独唱、ホルンと弦楽合奏のためのセレナード作品31が初演。奇しくも同じ年、それも第2次世界大戦の最中にホルンのための待望久しい独奏曲が2曲生まれました。 スティーヴン・ペティット著山田淳さん訳の伝記によりますとデニス・ブレインは1948年3月3日ウィーンでウィーン交響楽団/ヨーゼフ・クリップスと2回目の公開演奏。1949年5月、(アマチュアの)チェルシー交響楽団/ノーマン・デル・マーとロンドン初演した、とあり兎角このあたり議論のあるところ。Hans Pizka(バイエルン国立歌劇場首席ホルン奏者)は彼のウェブサイト上で(ここ)で2番目の演奏家は1944年、ワイマール音楽祭で2度演奏したドレスデン国立歌劇場のマックス・チモロング(カール・エルメンドルフ指揮)と述べ、2年前亡くなったケルさんも同意見でした。 一方ペティットはフィルハーモニア管弦楽団完全ディスコグラフィー(Hunt、P1985)でデニス・ブレインが1947年9月23日と24日、キングズウェイ・ホールでアルチェオ・ガリエラの指揮によりレコーディングを行った事実を伝えます。1番は既に同年5月21日に録音済みで生涯本人のお気に入りとなりましたが、2番はこの時点では難関だったようで録音は未完成に終わりました。 その後、演奏旅行で1番を好んで吹いたため2番は回数的に少ないものの1951年2月5日、BBCウェールズ響/ジェンキンス(CD、AS356)、1953年4月11日、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/サー・トーマス・ビーチャム、1954年2月24日、フィルハーモニア/ノーマン・デル・マーなどの演奏記録があります。ウォルフガンク・ザヴァーリッシュとのLP録音は、1956年9月22日、午前中に1番。相棒のニール・サンダースによりますと、デニス・ブレインは午前中の収録でかなりバテていたものの、昼食でスパゲッティのに大盛りを平らげて午後半日で2番を吹ききり翌日のセッションは伴奏の手直しだけだった、といいます。2番の初録音、さぞ満足だったことと思います。 | |
209.ツェラー | |
| name: | CATO - 2002年10月25日 0時49分06秒 |
Favartさんもおっしゃるとおり、ツェラーは素晴らしいですね。ニコレ、ツェラー、ゴールウェイの中でオケマンとしてはツェラーがベスト思います。 私なんか、夜遅く仕事の区切りに上手なオケの小さな曲をよく聴きますが、カラヤン、ベルリンフィルでのアルルの女のフルートなんか、涙が出るほどの美しさです。ヘッドホンでは、驚異の息継ぎもしっかり聞き取れます。 | |
208.デニス・ブレインのシュトラウス1番 | |
| name: | 夢中人 - 2002年10月25日 0時38分37秒 |
今まで何度聴いたことでしょう!1947年録音は「暴れ者」。1954年、ライヴはコーダでひときわ際立つ「クール」さと最後の特大4発の対比。「レコードとしての完璧」な1956年録音の最新技術による音質の改善。私の場合、特に1947年録音ずっと元気を与え続けてくれます。 先日「音のアルカディア」(山西龍郎著、ありな書房、P1996)を読み直していてベートーヴェンのホルン・ソナタとシュトラウスの1番のそれぞれの冒頭の音形、表情記号(energicoなど)が酷似していることを譜例を並べて書いてあるのを見て、納得しきりでした。 | |
207.BPOのフルート | |
| name: | Favart - 2002年10月24日 23時30分12秒 |
カラヤン/BPOのブラームスを久しぶりに聴いてみようと思ったら、我が家では最近物置に入っているようです。(ナチの支援者だったカラヤンはお仕置き中。)1960年代初めと1970年代?の2回の全集録音があったと思いますが、1960年代の録音は名手ツェラーのすばらしいフルートが聴けます。ツェラーはベルリン・フィルハーモニー・ゾリステンの南米演奏旅行の際交通事故で大怪我をし、BPOを退団してしまいました(後に奇跡的に復帰)。2回目の録音ももしかすると復帰後のツェラーかもしれません。BPOの主席フルートに関してはハンス・ペーター・シュミッツ(1943〜1950)、オーレル・ニコレ(1950〜1959)、カール・ハインツ・ツェラー(1960〜1969、1974〜1990)、ジェイムス・ゴールウェイ(1969〜1975)・・・といった名手が名を連ねます。特にニコレ、ツェラーのフルートはすばらしいと思います。 | |
206.ブラームス1番4楽章 | |
| name: | CATO - 2002年10月24日 10時48分39秒 |
カンテッリ=フィルハーモニア(ブレイン)とカラヤン=ベルリンフィル(ザイフェルト)で、例えばブラームス1番の4楽章を聞き比べます。ブラームス渾身の能力を注いだ曲を、どちらが完成度高く演奏しているかという質問にあえて答える場合、私の知人の範囲では圧倒的にカラヤンが優勢です。音楽に「完成度」などという言葉を持ち出すのは危険ですが、このカラヤンの演奏には破綻が無いとかいうレベルを越えた達成が感じられます。しかもカラヤンの言う「真のジャーマン・サウンド」が響いてこそブラームスなので、ベルリンフィル派の圧勝は当然といえば当然です。この楽章の完成度を言う場合、絶頂期ツェーラーの絶世のフルートなども大きく貢献しています。なんと言ってもカラヤンはいい音を残せる時期に活動できた幸運な指揮者でした。 私は、ベルリンフィルの生を聴いたことがありませんが、90年代の実演に接した友人の言った奇妙な感想が妙に頭に残っています。「完璧やった。CDを聴いてるようやった」。カラヤンの目指した完璧なドイツのオーケストラが妙な定行進化に向かわなければと、そのとき思いました。 | |
205.ベルリン・フィルのホルン | |
| name: | goshikinuma - 2002年10月24日 10時36分38秒 |
69年のモスクワ・ライヴは間違い無くザイフェルトの音です。2番を吹くのはクリエールかなと思います。ハウプトマンは67年から入団していますが、この二人が並ぶことはないでしょうから。 204でうっかりワーレンドルフの名前を出しましたが、彼は80年からの入団でしたので、70年代には参加していないでしょう。70年代のホルンメンバーはカラヤンのベートーヴェン全集のLPに写真付きで載っていました。 ゲルト・ザイフェルト(首席) ノルベルト・ハウプトマン(首席) マンフレート・クリエール ギュンター・ケップ クリストフ・コーラー ヘルムート・フランツ ジークフリート・シェ−フリヒ 以上の7名でした。 80年入団のワーレンドルフと93年入団のシュテファン・ドール そして03年からのバボラクと若返ってきますね。 ところでハウプトマンがモーツァルトの協奏曲全曲をトーマス・ヴィルブラントと録音していましたが、CD化されていましょうか。このハウプトマンとザイフェルトのモーツァルトは私はあんまり好きではありませんが、コレクションには欠かせない録音です。ハウプトマンの名をはじめて知ったのはR・シュトラウスの2番の協奏曲でしたが、あののびやかな美しい演奏は、カラヤン好みの響きとあいまって見事でした。2度目のメータとの録音と比べても私はカラヤン盤が好きで、R・シュトラウスの2番のベスト3に入れています。ブレインを抜ける人はいないでしょう。 ブレインといえば1番を3度録音しましたが、ジュスキント、サヴァリッシュ盤をきいてあのまろやかさを録音した音源がないかと思ったら、イッセルシュテットのライブ盤に突如現れて、その豊な響きに涙が出ました。こ・こ・これだ、これが私の聞きたかったブレインの1番だ・・・と喜びで一杯でした。ベスト1ですね。 | |
204.カラヤンとホルン | |
| name: | goshikinuma - 2002年10月24日 8時51分35秒 |
カラヤンと生前のブレインがとっても仲良しだったことは有名ですが、カラヤンがブレインをドイツで使わなかったことはよくわかります。それは若い時にピストン式のフレンチホルンを吹いていたことからも憶測できますが、あの底抜けに明るい響きが、またあのブレイン独特の響きがベルリン向きではなかったのでしょう。 ベートーヴェンやブラームス、チャイコフスキーではあまり感じませんでしたが、マタチッチとのブルックナー第4の冒頭の音を聞くと、これはブルックナーの音ではないと思ってしまうのは私だけでしょうか。シヴィルがゲストとして呼ばれてもベルリン・フィル団員の賛同を得られなかったというのも、響きの違いでしたので、仕方のないことです。 1964年から首席のザイフェルトはやや固めの音色でしたが、あの歯切れの良い音は実にベルリン・フィルらしい音でした。ハウプトマンは太い音を出していましたが、この二人とクリエール、ワレンドルフが作り出したあの最高のホルンの響きは、75〜77年当時のチャイ4、ブラ3が頂点かなと思います。 ザイフェルトが70歳となる現在次のバボラクに引き継がれてもあの響きに変わり無い演奏が聞かれるだろうと思います。 | |
203.ヘルベルト・フォン・カラヤンとホルン | |
| name: | 夢中人 - 2002年10月24日 0時47分30秒 |
goshikinumaさん、ブリテンのセレナード(12種!)とロゼッティの協奏曲のディスクに関するお話ありがとうございました。セレナードを吹く錚錚たるホルン吹きたちに目を見張りました。ロゼッティの16曲という並外れた数も驚きです。これからもいろいろ教えて下さい。 今日ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、1969年5月29日、モスクワ音楽院でのライヴ録音、J.S.バッハ/ブランデンブルグ協奏曲第1番聴きました。独奏者が明記されていない不親切なディスク(Ars Nova、ARS 008)ですが1番ホルンはゲルト・ザイフェルトではないでしょうか。 カラヤンはベートーヴェンの第9でワインガルトナーの改定版(ホルンをよく鳴らす、カール・ベームらが使用)を使わなかったり、パリ管弦楽団からピストン式ホルンを駆逐したり、と兎角ホルンに冷たい人と考えてきました。 念のために音楽之友社「カラヤン〜全軌跡を追う」(1996年刊)の演奏会記録を追うとカラヤン/BPOはこの曲を何度か演奏会で取り上げているし、レコードも3種類出ました。1回目は1964年、1番ホルンがアラン・シヴィル、2番がシャーリー・ホプキンスという夫唱婦随?の演奏。シヴィルがBPOのゲスト・プリンシパルだったことは知っていましたがレコードになっているとは。1968年8月のザイフェルトとのモーツァルト録音を挿んで、2回目が1969年のモスクワ・ライヴ、3回目が1978年、1979年。1番はザイフェルト、2番はノルベルト・ハウプトマンという具合です。 リチャード・オズボーン著高橋伯夫訳「カラヤンの遺言」(JICC出版局、1991年)でカラヤンがデニス・ブレインとザイフェルトについて語る部分があります。「彼(ブレイン)は素晴らしい演奏家でしたが残念ながら真のジャーマン・サウンドは出せませんでした。そんな意味で私の理想は、ゲルト・ザイフェルトです。彼こそはまさに世界最高のホルン奏者です。」 高校生の頃にデニス・ブレインとザイフェルトのどちらが上手いか部員の間で議論したことがあります。私はデニスのレコードを持っていた関係上ブレインを押しましたが実際のところ当時ザイフェルトにもかなりの魅力を感じていました。 | |
202.ロゼッティの協奏曲 | |
| name: | goshikinuma - 2002年10月23日 17時27分29秒 |
ブレインのハイドンとシェックを聴いたときは驚きでした。シェックはバウマンのLP(ベルネット/ウィーン響)で何度も聴きました。バウマンといえばロゼッティの協奏曲を積極的に紹介していましたが、最近は聴かれません。バウマンはニ短調、変ホ長調、ヘ長調、ホ長調の4曲を録音しておりACANTAとTELDECからへ長調と二短調が復活しました。うれしいのがペンツェルのニ短調が復活したこでしょう。タックウェルもイギリス室内と3曲録音(ホ長調2曲と変ホ長調)していました。ティルシャルはシュターミッツの変ホ長調として録音していますが、これはホ長調の楽譜を変ホ長調で演奏しているものです(シュターミッツがロゼッティの作品を移調して出版したようなことがジャケットには書かれています)。 さて152番で触れられていましたバボラ−クのロゼッティの4曲はかつてのホルン奏者たちが吹いていた曲とはまったく異なる曲でした。確かロゼッティ(本名レスレル)は16曲は書いていますが、番号がついていないので聞いてみないと同じ曲かどうかがわかりません。 しかしバボラ−クのCDには 変ホ長調(MurrayC43Q/Kaul deest) ホ長調(MurayC52/Kaul �掘В苅機� 変ホ長調(MurrayC40/Kaul �掘В械機� 変ホ長調(MurrayC47/Kaul�掘В苅亜� と区別できる番号がつけられていました。 この4曲の他に 二短調(ペンツェルとバウマンが録音) 変ホ長調(バウマンが録音) へ長調(バウマンが録音) ホ長調(バウマンとタックウェルが録音、ティルシャルは変ホ長調) 変ホ長調(タックウェルが録音) ホ長調(タックウェルが録音) 以上10曲が揃ったわけです。バボラ−クが全曲録音してくれるとうれしい のですが、はたして・・・・ ロゼッティはたしかスプラフォンに1枚録音がありましたが、資料がありません。 2つのホルンの協奏曲は6曲あるそうですが、ティルシャル兄弟が3曲録音しています。 | |
201.ブリテンのセレナード | |
| name: | goshikinuma - 2002年10月23日 16時17分10秒 |
はじめまして、goshikinumaと申します。風景写真のサイトを作っていますが、クラシックは高校生の時にホルンを吹いて以来の気ちがいです。赤いレコードのブレインのモーツァルト全集とデニス・ブレインの芸術のLPを買ってからのブレイン・ファンでもあります。勿論ホルンのLP、CDマニアでもあります。ブレインのセレナードはLPの擬似ステレオ盤を聞いたのが初めてでした。その前にシヴィル盤(ティアーのテナー&マリナー/ノ−ザン・シンフォニア)を聞いてはいますが、なんといってもステレオ盤はタックウェルが良かったです。それをはるかに上回るフレージングと音色のブレイン盤は旧盤しかCD化されてないので、LPをMDにコピーして聞いています。MP3にしたいのですが、ソフトがうまく働きません。 さてセレナードは12種のCDを所有してますが、ディスコグラフィーに載っていなかったCDは次の通りです 1.シュライヤー(T)ギュンター・オピッツ(Hr)ケーゲル/ライプツィヒ放送 2.マーティン・ヒル(T)ジェフリー・ブライアント(Hr)アシュケナージ/ロイヤル・フィル(RPO CRCB−2003) 3.エイドリアン・トンプソン(T)マイケル・トンプソン(Hr)ロイド=ジョーンズ/ボーンマス・シンフォニエッタ(NAXOS 8.553834) なお シヴィル盤は伴奏がマリナー/ノ−ザン・シンフォニエッタが正しいです。 LPでは多分CD化してないと思いますが 1.パートリッジ(T)ブッシュ(Hr)プリッチャ−ド/ロンドン・フィル(英cfp) 2.ブレスラー(T)フローリッチ(Hr)ワルドマン/ムジカ・エテルナ(米盤) この2種を他に所有しています。 ところで、プロローグとエピローグの自然倍音を無視してB♭をAで演奏しているのがノイネッカーとオピッツのドイツ勢ですが、どうも調子くるいますね。 ブヤノフスキーがセレナードを吹いているLPが出ていたそうですが、未聴です。ダムやホルステッド(ハルステッド)も未聴です。タックウェルが再録音したらしいのですが、どなたか聞いておられましょうか。 ともあれ、グーセンス盤のあのブレインのとろけるような演奏のCDが欲しい。 | |