Y 忘れざるルシアン・テーヴェ Z
掲示板(141-150)
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150.中トトロさま。大トロより(170cm、95kg)
投稿者:大山幸彦 - 2001年08月05日 21時52分51秒
いいですねえ、ピストンで本番。bachさんとこのも書きましたが、下降セルマーピストン、いつか吹いてみませんか?アンサンブルで。
楽器は角度がポイントだと思います。楽器をロータリーより立てて持つといいですよ、右手はほとんど下から支える感じ。ベルは下後ろに「逃がす」かんじ。ピストンのマウスパイプとベルの角度だとちょうどいいはずです。夢中人さんの記事にあった初期パリ管の写真4番ナヴァッセ氏をご参考に。こうするとピストンはかなり垂直になり持ちやすいです。ただし左手は鼻の真ん前にきますから、譜面台をすこしあげてください。
バルボトウはロータリーに近い角度で持っていたので、コルトアのピストンを斜めにしたそうです。
でもピストンって、たとえばダムのように口に対して斜めにマウスパイプをもってくる人には吹きずらいかもしれませんね。
がんばってください!
149.来週の日曜日
投稿者:大トトロ 改め 中トトロ(?) - 2001年08月05日 21時33分50秒
アマティのピストンを持って大学のOBバンドに参加する(コンクール)
のですが、長いことピストンバルブのホルンを持っていると左手首が痛く
なりませんか? 普通のロータリーのホルンに比べて左手首を不自然な
曲げ方になってしまうように思います。この点について何かアドバイス
がありましたらよろしくお願い致します。
#セルマーのピストンのような優雅なものではなく、一見メロフォンと
見まちがうシロモノです > アマティのピストン
#昔のアメリカの軍楽隊用のホルンはピストンでしたが、持ちやすいよう
にホルンの巻きに対して垂直に立ててあります。時々eBayで見かけます
148.オーブリー・ブレイン
投稿者:大山幸彦 - 2001年08月05日 21時25分54秒
を間接的な形ですがはじめてききました。デタッシェがフランスとは違いますが、その細く明るい音、確実性、丁寧さは感動しました。晩年はわれわれと同じ楽器を使っていたらしいですし、もっともフランス国外でフランスに近い気がしました、すくなくとも太管クロズソノリテでヴィヴラートの人たちよりは。
但し、息子とは全く違うタイプだと思いました。
147.ヴィエルモ ロモン テヴェ
投稿者:大山幸彦 - 2001年08月05日 21時20分04秒
最近デュベミやヴェスコヴォを聞いていて感じたことは、デタッシェがテヴェ先生とは捉え方が違うらしい、ということです。テヴェ先生は非常にレガートと発音のデリケートさを重視したスタイルですが、デュヴェミもヴェスコーヴォももっと息で圧力をかける男性的なものらしいです。
思うのですが、デュヴェミは歌うということにかけては素晴らしいのですが、発音に関してはテヴェ先生ほど生徒にデリケートに教えなかったと思います。これは彼のせいではなく、多分終生f管を使用したために、特別発音の圧の高いスタイルだたので、b主体のお弟子さんたちとしても100パーセント学ぶという訳にもいかなかったのではないでしょうか?
実はテヴェのあの美音は独特の発音に支えられています(なれてくれば当たり前のものですが)ベルジェスなどの後輩たちは実演の中でそれを学んだと思いますが、テヴェ先生はパリ音楽院の教授ではなかったので、みんながそのスタイルの奥義をしることができなかったのではないでしょうか?
実際、先生と同僚・後輩だったベルジェス、トウルニエ、クルシェ、ナヴァッセ、ブーテュイユなどは同じ質のデタシェを感じます。
逆に同僚でなかったガンティエ、クルティナ、ヴェスコーヴォなどは同時代でも異質な感じがします。フルニエは同僚ではなかったものの一時期は本当に意識してたようです。逆に数年同僚であったバルボトウは一時期真似たものの、本質はすでにアルジェでちがうものを確立していた、と思います。
デュヴェミの教授の一部(特にデタッシェ)は鷹揚さから厳密さを欠き、統一したスタイルを明確に伝授していたとは言い難いがあると思います。特に戦後ある時期から老齢の影響がでていたのではないか?
事実最晩年の時代にはマロー、アドネ、ミンク、ブルグ、カンタン、ノエルなどスタイルを変化させた奏者が輩出していますし。確認していませんがカザレの親友ジュスタッフレも最後の年の在籍者かもしれません。
と、私はフレンチスタイルの体現者たるデュヴェミの中に既にこのスクールの終焉が含まれていた、という気がしはじめました。
使用楽器、根本的な方針とスタイル、メソドではほぼ一致していたデュヴェミとテヴェですが、こんなかんじで一方では違いもありました。ではテヴェ先生のみんなを魅了したあの美しいデタッシェはどこから?
私はペナブル、ヴィエルモ、ロモンと続くオペラの主席たちにその源流があると思います。事実テヴェ先生はピストン初期の伝説的人物(1880代から活躍)ペナブル、師ヴィエルモ、オペラとソシエテの先輩ロモンについてはよくかたっていました。ですから1963年、通常の規定にのっとって65歳でデュヴェミが引退すると、少しは当時49歳のテヴェ先生が教授になり、伝統も残ったのではないかな、、と空想してしまいます。
146.今インターネットカフェですが
投稿者:大山幸彦 - 2001年08月02日 17時57分35秒
本日は文字化けしてるのでしょうか?
IE5の場合、文字化けは<表示→エンコード→日本語(自動選択)>で解消します。(夢中人)
145.訂正
投稿者:大山幸彦 - 2001年07月29日 21時48分56秒
下記文で「聴音」に役立つのは「移調教本」ではなく「移調エチュード」を固定した調で弾いた場合でした。
144.lecon de M.Thevet Solfege
投稿者:大山幸彦 - 2001年07月29日 21時42分35秒
曲について語る前に、とても大切なソルフェージュについて書きます。
先生はしょっちゅう「正しい音程(リズム)を頭で取れていれば正しく吹ける」とおっしゃっていました。実はセルマーのピストンはクレスペやアレキとちがって「ツボ」というものがありません。desは注意しなければなりませんが、十分に修正可能です。逆にいうと頼るべき「ツボ」というひっかけがないために、音程は自分で取らなければなりません。極端にいうとチューニング管がどうであれ、耳と頭で感じたとうりの音程になる楽器です。
楽器以前にソルフェージュの徹底によってまず正確に音楽を把握してから、楽器を手にする。これはかつてのフランスの伝統でした。コルもまったくそのとうりで、先生をはじめ、クルシェ、ガンティエ、フルニエなどは傑出したソルフェージュ能力を持っていました。ですから、この独自の教育がされなくなってきたときにフランスの衰退は始まった、といえると思います。
ソルフェージュの根幹については省略します。読譜、聴音、シャンテ(唄)、リズムの4分野で徹底的訓練が施されました。(みなさんもジェダルジュ、ブーランジェ、デュクロ、ダンドロ、ガロン、プチなどの名前は知ってると思います。ダマーズやフランセ、ボザ、トマジなどはこうした素養がないとしばし音楽が把握不能になります)
「音をはずすのは頭の中の音程が不明確で、頭と唇がズレ(デカラージュ)てしまうから」
「早いフレーズが吹けないのは、頭と指(唇)のデカラージュ」
こんな事をしばしば言われました。
「ストロース(シュトラウス)の2番の高音をキチンと吹けないコルニストは、それが「高い音」とだけしかとらえておらず、実際の音程が取れていないから」
(アンブシュ(マウスピース)が合わず音が外れてしまう、と訴えたある生徒にたいして)「確かにそうかもしれない。しかし君にはもっと根本的の欠陥がある(音が取れていない)」
*****
音をとる練習(頭と実際の音をあわせる)
ある音を頭の中で音名で歌ってすぐ同じ音を短く吹く
スケール(様々なデタッシェで16分)
ド、レ、ミ、ファ#...と#を2つずつ増やしていく。
ド、シb、ラb、,,,とbを2つずつ増やしていく。
半音
全音(ド、レ、ミ、ファ#、ソル#、ラ#、ド)
1.5音(ド、ミb、ファ#、ラ、ド)
2全音(ド、ミ、ソル#、ド)
2,5音
3全音(トリトン)
などを各調で。
音を把握する2つの重要なトレーニング
1、初見(デシフラージュ)
はじめて見る楽譜について、実際に吹いている小節の1小節、あるいは2拍先を見ながら吹く。アシスタントがいれば、実際に吹いている部分を手で隠してもらいながら先を見て吹く。瞬時に楽譜が記憶され、その記憶された楽譜が頭の中で正しい音になって、実際の演奏を事前に「ナヴィゲート」する、ということ。演奏している音と頭のなかの音の時間がずれることになる。かなり確実で明快な瞬時の把握がないと無理。
2、移調
ドをどこに持ってきても読譜できるような訓練。事前にダンドロのマニュエル・プラティークをやったほうが絶対いい。また例えば2線ドをずらすと臨時記号が何個増えるか、などを瞬時に判断できるようにしなければならない。
先生についた日本人の方(私以前に長期2人、短期2人)でも移調練習は必要ない、という方や移調練習のたびごとに管の違う楽器を持っていって(それでごまかそうとした)怒られた方がいるらしいですが、実際の必要に加えて、楽譜がいかなる状態であれ、正確に音楽を把握するため絶対必要です。
これらの練習には先生の「初見エチュード」「移調エチュード」は大変有効です。また先生の「60」「20」あるいはアルフォンスを任意の調でふくのも大変よいです。こうした練習は正確な音楽の把握となり、かならずセンターの定まった美しい音作りに役立ちます。
また先生の移調教本には管楽器の移調にかんして詳しく書かれていますので、ぜひご欄ください(leduc)また先生の移調教本を「移調せず」に固定した調でピアノなどで弾いた場合、非常に優れた聴音エチュードになります。
*****
ちなみに。ピストンの音程はもうしあげたとうり自分で作る要素が多いので、チューニング管で調整しても音程が変わらない場合があります。(口が自動修正して常に頭の音程に戻す)逆にいうと同じ音程を微妙にちがう管の長さで吹くということは音色に影響します。ピストンにおいては音程ではなく音色のためにチューニングスライドを動かす、という「離れ業」があるのです。先生は常に明るい音を好んだために、実際のジャストピッチの状態よりも管をいれぎみにしていたみたいです。
とりあえず、この項ここまで。
143.ラヴェル/オペラ座/ロザンタール
投稿者:夢中人 - 2001年07月20日 22時50分13秒
KAZUさんのブラームス、ホルン三重奏の演奏、大山さんの待ちに待ったテヴェ氏によるレッスンのお話、何れもとても楽しみにしています。
昨日、パリ国立歌劇場管弦楽団/マヌエル・ロザンタールほかによるモーリス・ラヴェルの2枚組(ACCORD
461
735-2)入手しました。「亡き王女のためのパヴァーヌ」「スペイン狂詩曲」「道化師の朝の歌」「ダフニスとクロエ第2組曲」「ヴァルス」「ボレロ」の間にピアノ曲が入ります。
録音は1957年から1959年とありますので、EMIより少し前のものとなりますが、ステレオです。パヴァーヌのソロはソシエテの時のようにクローズアップされていなくて、引いて録られており、テンポも速目です。「道化師の…」が、あのように速いテンポで複式タンギング(それもハイノート)がごまかしなく、正しいリズムで明瞭にアタックされているのには驚きました。
レコード芸術でもそのジャケットの素晴らしさに触れられていましたが、モディリアーニの「扇子を使う女」がメイン、中も珍しい写真が一杯で製作者の愛情を感じます。そうでなくてもテヴェのソロのほか、フレンチ・スタイルの管楽器の名演奏をたっぷりと堪能できる素晴らしいアルバムです。
142.Lecon de M.Thevet−introduction
投稿者:大山幸彦 - 2001年07月15日 22時54分11秒
私は皆様に実は一番大切な事をお知らせしていません。それは先生のレッスンについてです。皆さんの貴重な情報で書く演奏家、演奏史、ディスコグラフィなどは格段に明確になってきました。私自身ここ半年で格段に知識を得ました。
私は次のステップとして私が先生から受けてきたレッスンの一端をこれから書いていきたいと思います。
私は何にせよ、情報は正確である必要がある、と思っています。私が愛する某フルートの掲示板の管理人の方が宣言しておられるように、先生のことを「崇拝」することは真実をまげることになります。私が証人として先生のレッスンの事実をここに記すのは、後世、ある人たちがある恣意のために先生を神格化(という名のもとに歪める)のを避けるためです。
幸い、私は演奏に関しては何の権威もない立場なので、事実のみを淡々と語ることが出来ます。私はフレンチエコールの研究と紹介に自分の限られた能力をささげるつもりです。(一愛好家としてはそれでも過ぎたる夢ですが!)この掲示板の寄稿者のみなさまは私より様々な面で卓越していますので、私の得た情報も共有してもらいたい、と考えています。
先生に関しては既に歪曲した情報が流布しだしているので、警戒しております。
では、まず大山はどの程度師事してきたのか?という疑問に答えるため、簡単なデータを記します。今日はここまでにしておいて、次回からは実際に先生の朱のはいった楽譜を手にしながら書いていきたいと思います。
時期:1993から96の間に3回の短期渡仏と山形にて受講
回数:14回
内容:調律について
練習方法
奏法(デタッシェ、アーテュキレーション、指、構えなど)
移調、初見、ソルフェージュ的側面
曲:
トマジ コンチェルト、デュボア コンチェルト、 モーツアルト 4番
シュトラウス 2番、ヴィラネル、サンチュベール、
フランセ
ディヴェルティメント、ギャレ
などです。
今まで「生意気」とか思われるとかが面倒であまり言いませんでしたが、私もいつまで演奏できるかわからないので、せめていつ死んでも(?)いいように知っていることだけは残して置こう、と思った次第です。
ではまた!
次回はヴィラネルについて書きたいと思います!
141.コンサートのお知らせ
投稿者:KAZU@こるにすと - 2001年07月14日 22時42分22秒
私事で申し訳ありませんが、この度フランスに留学する若き才能あるヴァイオリニストの池澤くんのリサイタルにゲストとして出演することになりました。
●2001年8月5日(日) 開演14:00
(開場13:30)
ブラームス:ホルントリオ
ブラームス:ヴァイオリンソナタ3番他
□会場□
コンサートスタジオ【ラ・フォルテ】
(0422-79-7307:三鷹市下連雀1-17-4)
吉祥寺南口徒歩10分または丸井前発車のバス(3・4・5・6・7・8番バスで5分「万助橋」下車)
入場料:全席自由
¥2500
(ドリンク・軽食つき)
セルマーのピストンホルンで演奏しますので、楽器を見たことのない方、音を聞いてみたいという方はぜひお越しください。メールを下されば折り返し詳細についてお知らせいたします。
>中トトロさま
大山の楽器が載っているのはパイパーズ161号、私が昔使っていたマウスピース(アレキの8F)が表紙に載っているのが76号です(誰も聞いてないって、m(_
_;)m失礼しました)。
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